side you
その瞬間、心臓が大きく跳ねた。
目の前にいるのは間違いなく
――大森元貴だった。
……
「どうしてここに……?」
「ライブ前に 落ち着きたくて、静かな場所求めて ふらっと寄ってみたんだ〜。」
そう言いながら、
彼は隣の椅子を引き寄せて座った。
カタン、と椅子が音を立て、
彼の気配がすぐ隣に感じられる。
急に近づいた距離に心臓がさらに早くなる。
「それ、ちょっと気になったんだよね。」
彼の視線がバッグにぶら下がるキーホルダーに向かう。
「俺らのグッズが見えて。」
彼はそう言いながらゆっくりこちらを見た。
その仕草に胸がドキリとする。
「………あっ」
返事に詰まる私を面白そうに見て、さらに笑みを深める。
「ミセス好きでいてくれてるんだ?」
「……あ、はぃ……、、えっと……、、
その……」
動揺している私を見て、彼はさらに微笑む。
「誰が一番好きなの?」
至近距離で瞳を覗き込まれながらそう言われて、思考が止まる。
セットされてない髪の間から覗く
綺麗な瞳と至近距離で視線が絡む。
ほ、ホンモノの、、、
大森、、、、元貴、、、だ、、、
「……あの……その……えっと……
………………わ、若井さん…………です……。」
まだ、状況が呑み込めない私は、
大きく混乱していて
本人を前に貴方が好きですとはいえず、
なんと絞り出した言葉は
若井さんの名前だった。
大森さんは一瞬驚いた顔をした後、少し眉を上げてにやりと笑った。
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コメント
15件
この作品を初めて見た人 こんばんわ〜 こちらの作品は2014年の 10月に出来たもので 1年前のものです。 これはですね、 ライブに行けない、勉強しなきゃいけない、嫌なことがあった、人生上手くいかない、 そんな ことがあっても 逸れた道に 四つ葉のクローバーが落ちてるかもしれない そんなメッセージが込められています。 ですので主人公は貴方です。よろしくお願いします 作
隣に座られたら心臓持たないし、余裕無くなっちゃうよぉ~泣泣泣 めっちゃドキドキしてる……、主人公の反応がずっとかわいすぎる、、 優しいけどどこかいじわるで茶化してくるような仕草、言動一つ一つが全部大好き……かっこいぃ、、泣泣泣泣泣
この物語の主人公である女の子の初心な反応がめちゃくちゃに可愛い~~~泣 隣に座って、気配を感じるだけでドキドキしちゃって ほんの少し縮まった物理的な距離に、鼓動が速くなって 大森さんの挙動言動余すことなく一つ一つにどうしようもないくらいにドキドキして、大森さんを感じて他になにも考える余裕なくなっちゃってるのが本当に可愛い…… うわもう大森さんの仕草が沼でしかないです本当に