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青井ラディside
俺には愛してやまないたった1人の双子の兄がいる
俺は兄貴に恋をしている
してはいけない
禁断の恋を
この街ロスサントスでは同性愛などは認められている
でも付き合うなんか生ぬるいことじゃ俺の愛を満たすことはできない
だから決めたんだ
俺は兄貴に…
兄さんを
もう俺のことしか見られない身体にする。
今日も忙しなく働く兄
そんな姿を1人ビル屋上から眺めていた
ラディ …もうじき退勤するかな………
兄貴は警察官だ
しかも上官で後輩も多い
特に兄貴はものすごい人たらしだから警察署内でよく告白されていることを知っている
まぁその度に兄貴はフっているらしいけど
楽しそうに後輩と話している兄貴を見て嫉妬しないわけがない
俺は不貞腐れていた
ラディ いつになったら退勤すんだよ…
その時兄貴が無線に手をかけた
どうやら退勤するようだ
俺は急いで屋上から降りてガレージから愛車のバイクを出し警察署まで走らせる
警察署前についた時ちょうど兄貴が署から出てきているところだった
ラディ 今日もおつかれ
俺がそう言うと兄貴はにっこり笑って「ラディもおつかれさまぁ〜」といいながら俺の愛車に乗る
俺がエンジンをかけ自宅まで愛車を走らせる
兄貴はその間俺の腰に手を回し警察署で今日あった出来事や大型と呼ばれる大犯罪の取締りについて話してくれた
自宅につき愛車をガレージにしまう
兄貴は俺のズボンのポケットを漁り鍵を見つけ出すと玄関へ歩いて行った
ー玄関ー
靴を綺麗に脱ぎ揃えている兄貴を見ると律儀だな……と思う
俺は靴を脱ぎリビングへ歩いていくとソファに脱いだ警察の制服をかけている兄貴がいた
らだお これまた後で洗わないとなぁ…
兄貴は第一ボタンをしめていなく鎖骨が見えるワイシャツを着て髪を掻きながらそう言った
俺はその服を手に取り「俺が洗ってくるからその間兄貴は飯でも作っててくれ」と言い残しリビングをでた
ー洗面所ー
洗面所で洗濯機へ服を放り込んだ
仕事のワイシャツをそのまま着せておくわけにはいかないので俺のお古のパーカーをタンスから引っ張り出してリビングに戻る
ーリビングー
台所で料理している兄貴の背後に周り俺は抱きつく
らだお うぉ…どうしたのラディ?
最近こういうことをしても驚かなくなった兄貴だが顔が赤い気がする
多少は俺を意識してくれているのだろうか
ラディ 流石に仕事のワイシャツのまま生活するわけにもいかないだろ?
ラディ 俺のお古で良かったら持ってきたから……はやくこれ着ろ
俺は兄貴に服を押し付け兄貴と入れ替わりで料理をし始めた
少しして兄貴は着替え終わったのか俺の仕事道具が置きっぱなしになっている食卓を片付け始めた
らだお ラディーテレビのリモコンってどこ置いてるっけ〜?
どこかから声だけがする兄貴に俺は答えた
ラディ ソファーの横の棚
らだお ありがと〜
食卓の下からひょっこりと顔を覗かせている兄貴を見て
胸が熱くなる。
その後料理を終えた俺は食卓に並べ兄貴の正面に座る
らだお いつもありがとねラディ
らだお それじゃあ…いただきます
兄貴につられて俺も言う
ラディ いただきます
食事中は他愛もない話をした
食事を終え片付けやら明日の準備などをしているうちに夜は更けていく
気がついたときには深夜だった
らだお もうこんな時間か…
ソファーにだらけながら珈琲を啜る兄貴は言った
ラディ 寝る?
らだお んー…そうだねぇ……
「明日も早いし」なんてことを言いながら兄貴は珈琲を飲み終わったカップを洗う
ラディ じゃあ先布団入ってるよ
らだお はぁ〜い
俺は階段を上がりドアノブに手をかける
ー寝室ー
薄暗く電気のついていない部屋に入ると俺はベッドのそばにある物置棚まで歩いていき中から兄貴の手錠を取り出した
そしてハンガーにかかっている俺の白衣から麻酔薬を取り懐にしまいこむ
ドアの裏に立ち闇に目を慣らさせる
階段を上がる音がして息を潜めた
ドアノブが回り兄貴が部屋に入ってくる
俺は麻酔薬を染み込ませたハンカチで兄貴の口を覆った
兄貴は突然のことで驚いたのか暴れたがすぐに抵抗しなくなった
ちゃんと麻酔が効いているようだ
脱力し切った兄貴を見て俺は思わず口角が上がる
ラディ ははっ…やっと……やっと手に入れた
ラディ これからはずっと…一緒だからね……兄さん
俺は意識がない兄さんを背負って密かに作っていた監禁室へと運び込む
ー監禁室ー
重い扉を開けて部屋に入る
ちゃんと清潔にはしておいたから普段入らなくても埃やカビはない
部屋の中央にある鉄格子で囲われた牢屋に兄さんを入れる
牢屋の中に手錠で両手を”俺に“拘束されている兄さんを見て俺は思わず
興奮してしまった。
手で口元を押さえて必死に自分に言い聞かせる
兄さんを狂わせるには目が覚めてからじっくりとするんだ。
そう…今じゃない。
まだ待て俺……。
牢屋の中に入ったまま俺は鍵をかける
目が覚めた時に兄さんが逃げられないように。
そして兄さんを持ち上げベッドへと優しく寝かせる
俺はベッドの横で兄さんの寝顔を眺める
あぁ…本当に……もう…早く俺のものにしたい…。
今なら手を出してもバレないだろうか。
手を伸ばしかけて引っ込める
だめだ。
落ち着くんだ俺。
兄さんはまだ状況も理解していない。
この状態で強行突破すると何をしでかすかわからない。
そうだ…俺は医者なんだから人の心の原理はよくわかっているはずなんだ。
しっかりしろ…。
しばらくして兄さんは目を覚ました
ラディ おはよう…兄さん
らだお …ぇ…?
らだお ら…でぃ……?
兄さんは横になったまま顔だけを動かして俺を見る
そして俺に手を伸ばし名前を呼ぶ
ラディ そうだよ兄さん
俺は伸ばされた手を握り自身の顔に寄せる
らだお どう…して……
ラディ どうしてって…兄さんが悪いんだよ?俺以外のヤツと仲良くするからこうなるんだよ、俺は言ったよね?寂しがり屋なんだって、兄さんが側にいないとおかしくなっちゃうんだって、兄さんしか俺にはいないんだって。どんなことがあったって兄さんと一緒にいるって、絶対に離れないって……あの時兄さんも言ったよね?「俺を絶対に離さないって」なら一緒にいようよ?永遠に、このままで、俺は兄さんを愛で続けて、兄さんは俺だけの愛情を受け取って生きればいい。そうすれば俺たちはずっと幸せなんだ。俺はもう兄さん以外何もいらないんだ。兄さんさえいればいいんだ。それとも…兄さんは俺と一緒に居たくない…の?
らだお …いや……いたい…けど………でも…これは______ッ
俺は兄さんの頬に手を添えて言う
ラディ なら一緒にいようよ?ここでさ、死ぬまでいるんだ。いや死なないか?じゃあ永遠に一緒だね…もう誰にも兄さんを見せないし、渡さない。俺だけの兄さんでいてよ、約束だよ?絶対に破らないで?破ったらどうなるかわかるよね………?
らだお らでぃ…
声を振り絞るかのように細々と兄さんは言った
らだお ……これはまちがってるよ
その言葉で俺は理性がなくなった
ラディ 何言ってるの兄さん?
ラディ 俺はこんだけ兄さんに尽くしてるんだよ?それなのに兄さんは俺を避けるの?
らだお 違ッ____
ラディ ふーん?兄さんってそうだったんだ
ラディ じゃあもういいよ
ラディ このままここで死んで
ラディ ばいばい
らだお 待って…ラディっ!
俺は鍵を開けて牢屋から出るとすぎに鍵を閉めた
らだお ラディっっ!!!
兄さんが必死に俺を呼ぶ声が聞こえるが無視をする
そして監禁室の扉まで行くと重い扉を閉め鍵をかけた
何重も何重にも。
絶対に兄さんが出られないように。
俺だけのものになるように。
数日が経過した
きっと監禁室でそろそろ兄さんの精神が壊れ始めているはずだ。
この隙に懐に入って仕舞えば。
兄さんは俺しか見られなくなる。
そうだよ……兄さんは何も知らなくていいんだ。
俺だけにその全てを見せればいい。
そうすれば兄さんにとっても俺だけが全てで。
俺にとっても兄さんは俺に全てになる。
そうなってしまえばもう兄さんは俺だけのものになる。
俺はわくわくしながら監禁室の扉を開き中へ入った
牢屋の中で無造作にも倒れている兄さんを見つけ牢屋の鍵を開き中に入ると兄さんが虚な目で俺を捉えた
ラディ 兄さん…大丈夫だよ
ラディ 俺がいるからね
らだお ぁ……ら…で……ぃ………
か細い声で俺の名前を呼ぶ
あぁ。
愛おしい。
ラディ 立てる?
首を横に振った兄さんを確認してから俺は兄さんの軽くなったその体を持ち上げ俺は監禁室を後にした
簡単な料理を作ったが食べてくれない
ラディ ねぇ…兄さん……どこか調子が悪いの…?
らだお うぅん…ちがう
ラディ じゃあなんで……
次の瞬間俺は兄貴にありえないくらいの力で床に叩きつけられた