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#旧国注意
#カンヒュイラスト
毎日投稿一瞬で終わってしぬ
どん、どん、と地響きのような重低音が、何日も森を震わせ続けていた。大苦戦を強いられたロシアが、ついに本気を出したのだ。圧倒的な数の大砲による絨毯爆撃。空を埋め尽くす飛行機。数に物を言わせたロシアの総攻撃は、フィンランドが必死に守っていた防衛線を一歩、また一歩と削り取っていった。
🇫🇮「……っ、あはは、さすがにこれは、ちょっと笑えないかも……」
フィンランドの白いギリースーツは、爆風の煤と泥で真っ黒に汚れていた。
いつも元気だったその笑顔も、連日の不眠不休の戦闘で、今は酷く痛々しい。それでも、彼は震える手でライフルに新しい弾を込め、迫り来るロシアの影を睨みつけていた。背負っているのは、自分の国の未来そのものだ。一歩も退くわけにはいかない。
パァン、と放たれたフィンランドの銃弾が、突撃してくるロシアの帽子を弾き飛ばす。
🇷🇺「……見つけた」
地獄のような硝煙の向こうから、無表情のロシアが、巨大な影となってフィンランドの前に現れた。
ロシアの体からも、至る所から血が流れている。小さな国にここまで追い詰められたのは、彼の長い歴史の中でも初めてのことだった。
🇷🇺「もう終わりだ、フィンランド。お前の防 衛線は突破された。これ以上戦えば、お前の国は本当に地図から消えるぞ」
ロシアの低く、冷徹な声が響く。それは脅しではなく、純然たる事実だった。国力の差は、あまりにも圧倒的すぎた。
フィンランドはライフルを構えたまま、ふぅ、と深く息を吐いた。
そして、泥を拭うようにして、いつもの、だけどどこか切ない「優しい笑顔」をゆっくりと浮かべた。
🇫🇮「……知ってますよ、ロシアさん。僕がこれ以上頑張っても、僕の国がボロボロになっちゃうことくらい。だけどね、僕たちは絶対に、あなたたちの奴隷にはならない。それだけは、何があっても譲りません」
その瞳に宿る、決して折れない誇りの光。
ロシアはその光を見た瞬間、胸の奥を激しく揺さぶられた。勝ったのは自分のはずなのに、まるで敗北したかのような奇妙な錯覚が襲う。この国を完全に踏みつぶすことは、誰にもできないのだと、本能で理解させられた。
――その時、両者の上空に、戦闘停止を告げる激しい信号弾が打ち上がった。
国境の向こうで、両国のトップが『講和条約』を結んだ合図だった。
戦争は、終わった。
🇫🇮「……あ、終わっちゃいましたね」
フィンランドは、ゆっくりとライフルの銃口を下げた。張り詰めていた糸が切れたように、その場にへたり込む。
講和の条件は過酷なものだった。フィンランドは、今自分が立っているこの豊かな領土の10%近くを、ロシアに割譲(譲り渡す)しなければならない。
🇷🇺「……お前の土地は、俺が もらう。お前たちの負けだ」
ロシアは言い放ち、フィンランドに背を向けようとした。
🇫🇮「ええ、悔しいですけど、土地はあげます。……でもね、ロシアさん」
後ろからかけられた声に、ロシアは足を止めた。
振り返ると、フィンランドは涙で濡れた瞳のまま、それでも力強く、元気に笑っていた。
🇫🇮「僕たちの『独立』は、守りきりました。僕という国は、まだちゃんとここに生きてます! 次にここへ来る時は、戦争じゃなくて、本当にお客さんとして来てくださいね。その時は、最高のサウナを用意して待ってますから!」
🇷🇺「……」
ロシアは何も答えず、ただ静かに歩き去った。
だけど、広大な雪原を歩く大国の背中は、どこか寂しげで、そして確かな敬意を、隣の小さな国へと抱いていた。
激動の冬が、終わろうとしている。
白銀の森に、少しずつ、だけど確実に、新しい春の光が差し込み始めていた。
それではそれでは!
んじゃぁねー
コメント
3件
読み終えました〜!冬戦争をモチーフにしたお話、重い空気の中にも確かな誇りが描かれていて、とても引き込まれました。特に、フィンランドが「独立は守りきった」と笑ったシーン、涙が出そうになりました。大国ロシアの背中に宿った寂しげな敬意も、なんとも言えず沁みます…。「次はお客さんとして来てください」という台詞、優しさと強さが表れていて大好きです。続きの春の訪れ、どう描かれるのか楽しみにしています🌷