テラーノベル
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ドン!!
ドアが叩かれる。
「チャンス!!」
「出てこい!!」
店の中。
エリオットはカウンターの奥。
銃を手にしている。
チャンスが言う。
「お前」
「ん?」
「慣れてるな」
エリオットはにこにこ。
「ちょっとだけ」
チャンスが笑う。
「ピザ屋の顔じゃない」
エリオットは肩をすくめる。
「副業」
その瞬間。
バン!!
ドアが蹴られる。
木の板が揺れる。
男の声。
「壊せ!」
チャンスが銃を構える。
「来るぞ」
エリオットはカウンターを乗り越える。
そして――
ネクタイ。
ぐい
チャンスが前に引かれる。
「……」
チャンスが言う。
「今?」
エリオットは笑う。
「落ち着く」
チャンス。
「お前ほんと」
その時。
ドン!!
ドアが破れる。
男たちが入ってくる。
銃。
三人。
「チャンス!」
「逃げられないぞ!」
チャンスが銃を上げる。
だがその前に。
バン!
一発。
エリオット。
撃った。
男の銃が床に落ちる。
チャンスが驚く。
「……速」
二人目。
突っ込んでくる。
エリオットが横に動く。
軽い。
まるで慣れている動き。
男の腕を掴む。
ドン
カウンターに叩きつける。
銃を奪う。
カチャ
チャンス。
「……おい」
三人目が撃つ。
バン!
エリオットがしゃがむ。
弾が壁に当たる。
エリオットが笑う。
「店壊れる」
それから。
一歩。
踏み込む。
バン!
男の銃が弾かれる。
静かになる店内。
男たちは床。
チャンスが完全に固まる。
「……」
エリオットが銃をカウンターに置く。
にこにこ。
「ピザ食べる?」
チャンスが言う。
「お前」
少し笑う。
「何者だ」
エリオットは首を傾げる。
「ピザ屋」
チャンス。
「違う」
エリオットは少し考える。
それから。
ネクタイ。
ぐい
チャンスが前に引かれる。
「……」
エリオットが言う。
「父さん」
チャンス。
「?」
エリオット。
「マフィア」
チャンスの目が細くなる。
「知ってた」
エリオットは笑う。
「でも」
少しだけ真面目な声。
「俺」
店を見る。
ピザ窯。
カウンター。
「ここ好き」
チャンスが言う。
「だからピザ屋?」
エリオット。
「うん」
外でまた車の音。
まだ終わってない。
チャンスが銃を取る。
「まだ来る」
エリオットが言う。
「いいよ」
チャンス。
「何が」
エリオットが笑う。
「今日は」
ネクタイ。
ぐい
「帰らない」
チャンスは笑った。
「狂ってる」
エリオット。
「ピザ屋」
そして。
銃を持ち直す。
「二枚目のピザ焼く前に」
ドアを見る。
「終わらせよう」