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眠狂四郎
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6 町工場(昼)
晴馬、スマホを見下ろし、冷たい声音で告げる。
晴馬「久しぶりだな、寺町」
寺町(電話越し)「そのお声は……っ!」
寺町、狼狽する。
晴馬「この国で俺を差し置いて、フィクサーを名乗るなんて、どこの間抜けかと思ったが……予想以上の小物だった」
晴馬、凄む。
晴馬「寺町。繁華街を一つ支配している程度のお前が、いつ、フィクサーになったんだ?」
寺町(電話越し)「は、晴馬さま……」
八道「ど、どうしたんですか、フィクサーさま!」
寺町(電話越し)「お、俺をフィクサーと呼ぶな! お前、今すぐその御方に土下座して謝罪しろ!」
八道「え!?」
まだ顔を踏みつけられたままの八道、驚愕の表情。
八道「こ、こいつはただの使えないサラリーマンですよ!? 会社の中でも無能で嫌われてる、どうしようもない底辺野郎です! あなたのような御方や、この俺でさえ頭を下げるような相手じゃ……」
寺町、怯えた様子。
寺町「黙れ黙れ!」
晴馬「寺町、今すぐここに来い。来なかったら、わかるな?」
寺町「わ、わかりました! すぐに、すぐに向かいます!」
寺町が全力疾走でやってくる。
寺町、ダッシュでやってきて、晴馬の正面で、最速で土下座する。
晴馬、踏みつけていた八道のことを解放する。やられていた手下の酒井・三川も起き上がり、その場の全員で寺町を迎える形。
寺町「寺町、ただいま参りました!」
晴馬「祝いの品を贈らないといけないな。ずいぶんと出世したと聞いたが……フィクサーになったんだったか?」
寺町「いえ! 私はどうしようもない、ただのチンピラです!」
寺町、頭を地面にこすりつける。
地上げ屋とその手下たち、寺町の行動に唖然とする。
八道「どうしてあなたのようなフィクサーさまが、こんな男に土下座するんです!?」
寺町「それは……」
晴馬「それは、寺町が、フィクサーじゃないからだ」
八道「フィクサーじゃない?」
晴馬「そいつは勝手にフィクサーの名前を使っていただけの、ただのチンピラだ」
八道「そんなはずは……嘘ですよね、寺町さん!」
寺町「……ぐっ」
晴馬「寺町。これ以上嘘を重ねれば、善界家は黙っていないぞ」
晴馬に釘を刺され、寺町は観念する。
寺町「……俺は、フィクサーじゃない」
地上げ屋たち、ざわつく。
晴馬、服の左胸の辺りに手を当てる。手で隠した部分が光を放つ。
寺町「警察、裁判所、自衛隊から国会議員まで、たった一言で動かせる、本物のフィクサーは……」
寺町、恐れるように晴馬に視線を向ける。
晴馬が胸元から手を離すと同時に、左胸に「善界」を表すバッジが現れる。
寺町「彼――善界晴馬さまだ」
コメント
1件
第4話、痺れたわ…! いや、まさかあの寺町がフィクサーの名前を騙ってただけのチンピラだったとは。ていうか晴馬、本物のフィクサーってオチかよ! しかも善界家ってバッジまで出てきて、設定が一気に重厚になったな。電話で寺町がビビり散らすシーン、めっちゃ痛快だった🔥 底辺サラリーマンって舐めてた相手が実は大物だったギャップ、最高だわ。続き気になる〜!