戦えない軍師は戦場を操る
小国グラツィア王国に、三万の帝国軍が迫る。
王国を支えるのは、戦えない軍師サイラス・イシル。
彼はかつて、自らの作戦で村を焼き、右腕と友を失った男だった。
今度こそ人を守る戦を選ぶため、サイラスは剣ではなく外交と知略で三国を疑心暗鬼に陥れる。
しかし敵軍を率いるのは、かつて戦を教えた師――ククス・ゼイオン。
ゼイオンの策により王国は内側から崩れ、サイラスは裏切り者として王都を追われる。
追われる軍師は誓う。
「戦は人の失敗だ。だからすぐに終わらせなければならない」
すべての軍を誘い込み、最後の戦場――青野ヶ原で。