涼太の腕の中は、信じられないくらい心地よかった。
「俺のこと、また好きになってくれない?」
あの囁きが耳に残ったまま、私はただ涼太に身を預けていた。
「……さっき言おうとしたこと言って」
唇が離れた瞬間、涼太がそっと私の髪を撫でながら言った。
私は、涼太の胸に手を置いたまま小さく息を吸う。
「私も……涼太のことが好き」
そう告げた瞬間、涼太の表情がふっと柔らかくなった。
「……よかった」
安心したように微笑んで、涼太は私を強く抱きしめた。
鼓動が近い。
涼太の温もりが、全身を包み込む。
もう、離れたくない。
「……もう◯◯のこと手放したくない」
涼太の低い声が、首筋に触れる。
少しくすぐったくて、でも心地よい。
「もう、逃がさないよ」
涼太の手がそっと私の頬を撫でる。
「……ずっとそばにいて」
そんな涼太の言葉に、私は静かに頷いた。
コメント
1件