大学生のマサキは、最近引っ越したばかりのワンルームで一人暮らしを始めた。
引っ越しの翌日、荷解きもそこそこにベッドに倒れこみ、スマホをいじっていると、ふとカメラロールを開いてみた。
すると、身に覚えのない写真が一枚だけ増えている。
撮影日時は「昨日の深夜3時12分」。
写真を開くと、それは自分が寝ている姿だった。
角度からして、ベッドの横から撮られている。
だが、部屋に入れるのは自分だけのはずだ。
「気のせいだろ…」とマサキは思い、写真を削除した。
だが次の日。
また新しい写真が増えていた。
寝ている自分の写真。
今度はベッドの足元から撮られていた。
マサキは恐ろしくなり、部屋中を調べた。窓も鍵も閉まっている。
盗撮や遠隔操作かもしれないとスマホも初期化した。
だが、その夜はなぜか眠ってしまった。
翌朝。
また写真が1枚。
今度は天井から。
真上から撮られたような、自分の寝顔のアップ。
その写真には天井に張りついたような何かの指が、端にうっすら写っていた。
マサキは叫びながら外へ飛び出し、警察に駆け込んだ。
警察が部屋を調べたが、侵入の形跡は一切なし。
念のために天井裏も確認したが、「誰もいなかった」。
だが――
警察官がスマホを返そうとしたとき、うっかりカメラロールが開いてしまった。
そこには、新しい写真が保存されていた。
マサキでも、警察官でもない。
そこには、写真をのぞきこむ見知らぬ人の顔が、しっかりと映っていたという
コメント
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ゾッとした…