飛べなくなった日向

侑さんや菅原さんが来てから半日が経った

いつもと変わらない日常。

だけど起きるのが怖くなくなった 

日向｢カーテン開けないでよ…｣

看護師｢駄目よ！日光浴びないと〜？｣

看護師｢そいえば今日人が来るよ｣

日向｢え……誰､？｣

看護師｢秘密〜☆｣

日向｢はぁ……‪｣

夕食の時間だ。

楽しみでも苦痛でもない時間

日向｢お”ぇｯ……｣ ﾋﾞﾁｬ

看護師｢大丈夫､ゆっくり吐きな…｣

いつもどうり優しく背中を撫でてくれる

こんな大人気なく泣いていても

笑う仕草を見せずに。 やさしく…

日向｢……つ”かれた…｣

看護師｢食べるの辞める？｣

日向｢置いといて……｣

看護師｢分かった､包帯持ってくるね！｣

……首が痛い

鏡を見ると惨い自分の首が映る。

日向｢…箸で刺したら楽になるかな。｣

そんな事してはダメだと分かってる

だけど、思ってしまったから　………？

日向｢……人って､誰来るんだろ、｣

日向｢まぁ…いっか､笑｣

ｺﾞｷｺﾞｷｯ…ﾌﾞｷｭｯｯ 🩸

俺は手首を刺した。

首は……何故か刺せなかった。

何故だろう。　死ーたーくーーっ ??????

日向｢………痛いな､｣

ﾌﾞｽﾞｽﾞｽﾞｯ… ﾌﾞｷﾞｭﾙﾙﾙｯ… 🩸

日向｢…楽し｣

ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｯ　　　…ｸﾞﾁｬ 

日向｢…ぁ､やりすぎたかも…｣

白くてふかふかな布団が

赤く染っていく　可哀想な手首も

あぁ……痛いな。 助けて欲しい。

でも癖になる痛さで。　癖になる色で

ガラガラ　とドアが開く。

？｢……｣

日向｢だ…れ､?｣

涙が溜まって視界がボヤつく。

でもなにか……黒くて少し黄色いような､

でもこんな血まみれの俺を見たら

叫んで帰ってくだろうな。

？｢…｣

日向｢ぇｯ…と､ あ…｣

誰かは分からない

だけどその人は　　俺を抱きしめた 、

何も言わないその人は　､

なぜか鼻をすすってる

誰だろう？でもどこかで嗅いだことがある

匂い…なん か　懐かし　いょうな… 

？｢…ｯ !?｣

あ れ…また人が来た…… ?

身長………  高いなぁ… ､黒髪 で …。

なんで…泣いてるんだろう  …？

後から来た人も  俺を 抱きしめてる人も

泣 いてる　ぁあ…  怖いの かな 血が…

でも　…　血が　怖いなら なんで 。

2人 共　俺を　抱きしめてるん だろ ？

血　　つ くの に　…?

泣いてる　なんで…2人が 、

暖か い　… な

看護師｢ｯ…!？ 誰か先生をー ｣

いつもの看護師さんが叫んでる

血まみれの布団見たのかな ？

だから俺を見て驚いてるのかな ?

男が男2人に抱きしめられてる状況 …

でも俺は嬉しいよ 。

だって　また会えたもん　……。

日向｢久し…ぶ り ､ けんま…… ｣

研磨｢うん､久しぶり 。 翔陽 ､｣

ーー 主の一言

やばちめっちゃ泣きそうになった

ーー