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会場に着くまで、アンリさんとたくさん話せて多分、結構仲が良くなったと思う。
会場は、とても大きくて真っ白だった。内装も真っ白だったのは驚いたけど。
ア「絵心さん、レイナ選手が到着しました」
絵「入れ」
アンリさんにドアを開けてもらい、部屋に入る。
そこにいたのは、
『甚八兄!!!』
甚八兄を見つけた瞬間、ウサイン・ボルトも驚くほどの速さで甚八兄に飛び込む。
ア「レイナさん!?」
甚八兄を強く抱きしめると、力は弱いが抱きしめ返してくれた。
『甚八兄!会いたかった』
絵「ったく、お前もすぐ飛び込む癖治せ」
そう言ってるくせに、私を離さないのはなんででしょうね。
『甚八兄、電話の時に冷たい態度取っちゃってごめんね。チームメイトがいたから、ついやっちゃったの』
絵「別に気にしてない」
甚八兄を見つめながら謝ると、ぎょろりとした瞳をこちらに向け、頭を撫でてくれた。
気にしてないって言ってるけど、少し寂しそうに見える。本当は、寂しいの私知ってるよ。
『今日、一緒に寝る?』
絵「…………勝手にしろ」
あ、嬉しそう。甚八兄は、表情筋が死んでるけど、長く一緒にいると雰囲気から読み取れるようになる。
甚八兄の頭を撫でていると、
ア「ちょっと待ったぁぁぁ!!!」
アンリさんが、甚八兄から私を引き離し少し距離を置いた。
急にどうした?
絵「おい、」
『アンリさん、急にどうした?』
アンリさんは、体をプルプルと震わせながらこちらを見ている。
ア「さっきから黙って聞いてましたが、疑問が多すぎて整理できないので質問させてください。レイナさんが絵心さんに会ってから性格が急に変わったりとか、一緒に寝るとか、お二人の関係を教えてもらいたいんですけど」
『関係か、簡単に言えば兄妹だな。私の父の親友が甚八兄でそれが関係して甚八兄と出会って仲良くなってという感じでいつの間にか兄妹のように仲良くなっていた』
絵「俺は、こんな妹欲しくないが?」
『酷い……』
ア「じゃ、じゃあ、レイナさんが絵心さんに会った瞬間、人格が変わったのは?」
絵「コイツ、昔から人見知りな性格のせいで、あまり親しくない奴には冷たい態度で接することが多くてな。俺は、コイツと何年も一緒にいるから、こんな態度になってしまった」
甚八兄は、面倒くさそうに説明した。
ア「……私も、絵心さんのように仲良くなって欲しい」
絵「無理だな」
ア「ガーン…………」