テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
💛side
💙「ねぇ、なんで俺に何もしないの?」
翔太のきらきらした疑いのない澄んだ瞳を見ていると、胸が苦しくなった。
確かに、俺たちは付き合っているのか微妙な状態だと思う。お互いに気持ちはあるのに、待たせてしまっている。家に来たいと言ったのはつまり、そういう期待も込めてのことなのだろう。
マッチングアプリで出会い、お互いを知らないままに付き合ううちに、いつの間にか翔太を大切に想う気持ちが溢れてしまっていた。大事だからこそ、いい加減な気持ちで先に進みたくはなかった。翔太が自分の身分を明かさないのなら、こちらから秘密を知っていることを言うのも憚られた。もし、お前高校生だろう、なんて言ったらこのまま振られてしまうかもしれない。
辰哉たちのように既成事実がない以上、翔太が警戒して、俺から離れていくことも考えてしまう。それも怖かった。
頭の中で次々に浮かぶ言い訳が俺を苦しめていた。
大人同士ならこんなに悩むこともなかったのに、と愛しい翔太を責める気持ちまで湧いている。
翔太は俺を見上げて、うっすら涙を浮かべていた。
キスしたい衝動に駆られる。抱きしめたいと思う。でもそれはどうしてもできなかった。
💙「俺のこと、好きじゃないんだね…」
💛「………ごめん」
翔太の目が大きく見開かれたと思うと、翔太は自分の荷物を乱暴に引き取り、部屋を出て行ってしまった。追うこともできずに、俺は拳をただただ強く握りしめることしかできなかった。
コメント
4件
不器用組ーーーー🥺🥺🥺
あーーーーばかばかばか😭😭😭