コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
おい…何してるんだ?
その声は突如として聞こえた。
思わず俺は振り返ってしまったが、そのまま顔を伏せた。
この声は…
千切だ。
『潔。もう寝た方がいいだろ?』
「分かってる。今から寝ようとしてたんだ。」
『…(嘘はない、か。)』
『そうか。ならいい。』
「ごめんな。心配かけて。」
『いや、別に…』
そんなことを言いながら、モニタールームを出ようとする。
その一瞬のタイミングで千切に声をかけられた。
『…俺の見間違いだといいんだが。』
『お前の目が…紅色に見えたんだ。』
「あっ、…あか!? 」
「んなわけあるかっ!(笑)俺は正真正銘青だぞ〜?」
茶化すように行ってしまった。
千切は意外と勘が鋭いからな…怪しまれないか?
そんな心配を思いながら、寝室へと歩み翌日。
「…くそっ、、ッ。」
しまった。パスが失敗した…!
くそっ、…焦りか。
昨日千切に言われた…、ッ
…いや、やめとこう。
余計悪くなるのも嫌だ。
[潔。今日調子悪い?]
蜂楽が声をかけてくれた。
「あ、嗚呼。まあちょっとな…」
俺のうなだれた姿勢に反応した蜂楽。
よく見てくれてるんだな…
{そっか…今日はもう休んだ方がいいんじゃない?}
久遠が言ってくれた。
「はは、…じゃあそうさせてもらう。」
「ごめんな。」
{いや、…気にしないで。}
…変だろうか。
心配だ。
俺はブルーロックの部屋着に着替えれば、寝室に使っている部屋へ入る。
「彼奴らの居ないところでよかッ、…ゲホッゴホッ」
「ゔぇ”ッ、…ゴホッゴホッ」
「オーバー 、ッ …ヒーッゲホッゴホッ、ト… !」
オーバーヒート。
俺の体力がないことを示す言葉だ。
誰もいないから言ったって無駄だけどな。
はは…暴走しませんように。
心に何回も念じて意識が遠のく。
蒼い瞳が、紅に染まる。
まぶたを落としているからこと瞳を見られることがない…と信じたい。
遠のく意識。
薄れ記憶。
忘れられない感触。
練習を終えたであろう我牙丸が声をかける。
〈潔…おい! 潔!〉
俺にはもう、その声が届かない。
いつの間にか汗をかいていた。
我牙丸が見た景色は___。
汗をかいた潔世一が、部屋の真ん中で倒れている。
そんな光景だった。