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前書き
本作は【堕肉の果て】第二部 五章『続メダカの王様』の副読になります。
生物、用語、場所などの解説版となりますので更に理解を深め、お楽しみ頂ければ嬉しいです。
本編のネタバレ要素もありますので、まだ本編を未読の方はそちらから読んで頂く方が楽しんで頂けると思います。
数日間の副読編の投稿に続き、第三部 六章『リベルタドーレス ~解放者たち~』の投稿を予定しておりますので、引き続きお付合い頂ければ大変嬉しく思います。
アイテム・用語紹介編では、本編に登場するアイテムとその他用語の紹介をさせて頂きます。
アイテム・用語紹介編
【 エルフ 】
モロコやカエルに伝わる伝説では、導き手『エルフ』のペジオは二足歩行で巨大だった、とのこと。(760話)
『はいそうですよ、ペジオ様は最初ニンゲンだったんですが、ご自分のスキル『混成(コンポジション)』を使用して自らキメラ化していたんですよ、そうして周囲に宣言していたんです、『自分はニンゲンではなくエルフだ』そう仰っていたんですよ』(812話)
【 『美しヶ池』御前会議 】
不定期に開催される『美しヶ池』で暮らす主だったメンバーの会議。
『毎日同じ事を繰り返すだけの王国には、急いで話し合わなければならない問題等全く存在しなかった為に、なんとなく、雨の日だけ開催する事になった特段意味が無い、言うなればおしゃべり会である』(760話)
【 ロバート・ブラウニングの『ピッパが通る』 】
イギリスの詩人ロバート・ブラウニング1841年作の詩劇。
『ピッパが通る』最後の二行『神は天にいまし、すべて世は事もなし、良く言う世はなべて事も無し』がナッキ達が日々過ごしている様子にピッタリの言葉だ、と観察者が語った。
『劇中では、休日を喜んで歌い歩くピッパが気が付かないだけで、周りに色々な事が起こっていた、それを神の思(おぼ)し召しと言うのが前述の言葉であった』(761話)
【 内耳(ないじ) 】
目の後ろの魚の耳。
『ナッキたちギンブナの視力は決して良いとは言えない。 転じて嗅覚と聴覚は他の魚類に比べた時、群を抜いて敏感であった』
【 死の種 】
トンボの卵の事、オサガメの長老キトラがナッキ達に伝えた。
『気付いて居らんかった様じゃのぉ、こう言えばどうじゃろう、『残忍な捕食者は空から死の種を蒔く』どうじゃ? それに思い当たる事が無いんじゃったらこう言うのもあるぞい、『耳を澄ませ、死は空から来る、ヤツラの羽音を聞き逃すな』とかな』(768話)
【 苔 】
ダイエットをしようとしたナッキや体型維持に余念が無いオーリなんかが摂る食事。(772、773話)
【 婚姻色 】
魚類が、同種、若しくは繁殖可能な近接種に婚姻期を知らせる物。
『通常、怪我や病気の回復中や周囲の環境の激変等、特別な理由が無い限り、春から秋に掛けてその身を美しく彩る。それ以外の理由では、近くに居る不特定多数に対して繁殖を求めていない場合、つまり、心に決めた相手がいるか、若しくは番(つがい)が近くに居ない場合が考えられる、所謂(いわゆる)、操(みさお)を立てるってやつである。』(773話)
【 ウオノエ 】
魚の口中などに住む寄生虫の事。
ナッキの口の中に体を納め、そこから顔を覗かせているサニーが『ウオノエ』っぽかった。(774話)
※『ウオノエ』を見たこと無い方はぜひググッてね
【 緑の石(元ナッキの枕) 】
瀕死のサニーを救う為、ダイサギがナッキの額に喰い込んでいた緑の石、元枕だった物を咥えて引き抜き、サニーの体の上にそうっと置くと…… あら不思議! 緑の石を置かれたサニーの体は、石の周囲の肉が盛り上がり始め、あっと言う間に石を取り込んでしまった。
それ以降はサニーの体の一部になっている。(777話)
【 マラナ・タ 】
ランプ曰く、『永遠の忠誠、完璧な心酔、心の底から思う恋慕、己の存在、その全てを掛けて誓う唯一の言葉』。
『マラナ・タ!』と誓った美しヶ池の構成員達は、絆通信を使えるようになった。(786、822話)
【 存在の絆 】
お互い信頼関係にある者の間で結ばれる魂の絆。
存在の絆が結ばれると、絆通信(位置や言葉の違いなど関係なく意思疎通が可能)が使えるようになる。
(811、822話)
逆に、存在の絆が失われると絆通信は使えなくなってしまう。
カーリーと聖邪が融合した時、カーリーを頂点にしていた世界中の『存在の絆』が失われた。(825話)
【 メダカの糞(フン) 】
メダカの糞がトンボの子供、ヤゴ達の住処になり食料にもなると聞いたナッキはドン引きしたが、ランプに『駄目ですよナッキ様、食習慣は種族によって違う物です、他種族の食べ物に不快感を露わにしてしまってはトラブルの元ですよ』と窘められた。(792話、793話)
【 ホムスタリアン(腐葉土食) 】
ランプ達、ニホンザリガニが植物しか食べない、しかも生きている植物ではなく果実や種を口にするでもなく、自然に落葉し水底で熟成た腐葉土しか食べない。
それを聞いた観察者が呟いた言葉。『ほう、ベジタリアンというよりヴィーガン的な、それもフルータリアン以上の拘(こだわ)りを持っている様である、言うなればホムスタリアン(腐葉土食)であろうか。』(794話)
【 魔界ヒル 】
魔力過多による石化症状を抑える事が出来る。(794、799、807、808話)
『ヘルヘイムの湿地帯で生息するヒルをここに移植しておいたんだ、魔界のヒルは魔力を吸い取るからいざという時の保険にね』草の食べすぎによる魔力障害を緩和してくれる。
【 魔力草 】
魔力を増やせる『魔力草』。
一度に沢山取り過ぎると魔力障害、石化を起こしてしまう。(797、798、799、808話)
丸くてツルツルとした光沢のある葉を持つ、この植物の名前はカキノキ、所謂(いわゆる)『柿』。
普通の柿ではなくて、アーティファクトの植物であり、それをペジオが通常栽培しようと目論んだ、言わば植物の悪魔。(827話)
魔力が豊富な場所で育ち、潤沢に魔力を吸収して育った葉には、生命力を失って弱った人を回復する効果があり、逆に魔力や聖魔力が少ない場所で発芽させた場合は、魔力過多で石化しかけた生物から、余剰な魔力を吸い取ってくれる効果があるのでは? と言われている。(828話)
【 石化 】
世界に魔力が溢れる様になると、野生動物は魔獣に、飼育種はモンスター、アートマンの資格を持つ者と依り代だった生物は悪魔になる、と以前の観察でコユキ始め、仲間達がそう結論付けた法則だが、この分類は実の所、正確とは言えない。
ナッキ達が生きた時代では、魔獣やモンスターにならずに石化による死を迎える個体が圧倒的に多かった。
そんな中でもヘロン達は『魔獣化、若しくはモンスター化した生き物は石化する事は無い』という事を経験則から知っていた。(798話)
【 手土産 】
瀕死のサニーを救う為に使用したナッキの額に埋まっていた緑の石(元枕)の代わりに、ヘロンが探してきた宝石。(801話)
ヘロンがナッキの額に埋め込んだ緑の石(ウラン)は、以前よりサイズアップしており埋め込んだ直後からナッキの体に変化が現れた。(807話)
【 ティターン 】
『ティターンと言うのはずっと昔、この世界を創造した神々、巨神の総称ですよ』
ドラゴ曰く、『ティターンと呼ばれる神々は、自身の身中に光り輝く輝石(きせき)を取り込む事で大いなる神々へと昇華された、と言い伝えられている』とのこと。(803話)
【 アートマン 】
死後も個を維持して悪魔達やコユキの祖母トシコの様に続きからやり直せる魂のこと。
自我の本質を魔核に保持している悪魔や神々、又は聖人と呼ばれる人間が持つ魂の種類がアートマン。(511、846、808話)
【 ブラフマン 】
全体意識に戻される、リセットされて次の魂として配分されるのを待つ魂のこと。
タンパク質、アミノ酸なんかも水素、酸素、窒素、硫黄に分解されているのが待機中の状態で、全く命が無い状態では無く、植物が根から吸い上げてくれたり野生動物なんかが泥浴(ヌタウチ)のついでに食べたりしない限り出番は無いため、世界中に散って次の魂として配分されるのを待ち続けている。
それぞれの肉体の構成要素だった元素ごとにちょっとずつ魂が残されている状態。(511話)
【 六道(りくどう)の守護者 】
コユキの下の妹、リエがシヴァの息子たち、スカンダとガネーシャと組んでいるパーティー。
凶悪なモンスターの討伐を主たる任務にしていた。
ドラゴも所属しており内偵や隠密を任されていた。
【 オニギリ友の会 】
コユキの上の妹、リョウコがお猿のフンババと大蟹のカルキノスと結成したパーティー。
守りの要だった。
【 抵抗者(レジスタンス) 】
ナッキ達がハタンガ村を訪問した頃はナガチカがリーダーとして残っていたが、元々は長田(ながた)強(つよし)、緒川(おがわ)幸一(こういち)、狩野(かりの)猟師(りょうじ)、民生(たみお)衛(まもる)が主要メンバーで結成されていたパーティー。
数千年の後まで、『冒険者ギルド』と名を変えて残り続けた滅私の勇気を持つ集団。(604、811話)
【 ギンブナフォーメーション 】
メダカ達がナッキを中心にとったフォーメーションの名称。
『巨大なナッキを囲み込むようにギンブナ生来のフォルムを崩す事無く、六千匹もの数を頼りに数倍、大体十二メートル位の巨大な魚影を再現したのである。』
『――――何だコレ? 不安とか恐怖とか、そんな感情が一切合切消えて行くのを感じる…… 今だったら何も怖くない、ぞ?』(812、813、814話)
【 巨大化 】
これまで閉じられた空間でマッタリと過ごして来た『美しヶ池』のメンバー達は、すくすくと巨大化していた。
三メートルを越えてグングン成長中のナッキ、その口の中に納まる四、五十センチになったサニー、一メートル越えのモロコとカエル、ヒットやティガは優に二メートルを越え、オーリは一メートルを越える巨体に、元ニホンザリガニだったで有ろうランプは八十センチ越えになっている。(830話)
ナガチカ曰く、『貴方達、進化の初期に生まれ出でた『変温動物』は容易に変化しますよね? 温暖な気候で食料が豊富な環境に置かれた時、『巨大化』するじゃないですか? そこが我々『恒温動物』と違う所なんですよぉ!』(829話)
『依り代を経験したヘロンやドラゴ、ウチにいるユイやジローもそうだけどね、悪魔と同化した時に精緻(せいち)な魔力回路が形成されるんだよね、んで、悪魔が離れた後、巨大化して回路を維持させているんだよね? だから一般の動物、哺乳類や鳥類も巨大化出来れば石化する前に回路を構築出来る、そう仮定しては居るんだけどねぇー』とのこと。
【 ヒルミミズ 】
ニホンザリガニのランプの鋏に付いている虫達で、どうやら魔獣化しているらしい。
ランプ曰く、『ハサミに留まらせておけばハサミが巨大化しましてね! 鰓周辺に留まらせれば体自体が大きく変化するっ! 我々ニホンザリガニはその法則を見つけ出してここまで大きく成長した、そう言う事なのですよぉ!』(831話)
【 石化予防薬 】
タンバーキラーとアキザーキラー、ユーカーキラーの三種類がある。
タンバーキラーは命無き魔石に回復に特化した人間の魔力を充填させ砕いた粉薬。
アキザーキラーは魔獣の血液から作った血清、液状のアンプル。
ユーカーキラーが石化し始めた人間や魔獣を癒す事が出来る、爬虫類の魔獣や悪魔の鱗を砕いた粉薬。(832話)
【 ゴエティア 】【 レメゲトン 】 【 悪魔の偽王国 】 【 地獄の辞典 】
悪魔の事などを詳しく書いてある様々なグリモワール(魔法書、魔術書、魔導書)の名称。(844、846話)
【 ガイア 】
四十六億年前、二つの天体が衝突しその結果、地球と月ができた。
ガイアとは、その時衝突した大きい方の星。
源星ガイアを象徴とするのはレグバ・ラダ達四柱。
【 テイア 】
ガイアと衝突した小さいほうの星で、ガイア同様地球と月の元となった。
源星テイアを象徴とするのはオハバリ様、正一さんことメット・カフー。
地球(テラ)はガイアとテイアがひとつになった姿。(846話)
【 頭取り 】
不毛の極み、頭取り。
言葉の頭をとり、言い合っていく時間つぶし。
エンドレス。
試しにやってみると最初は案外楽しい! が数分後には『不毛の極み!』と実感することでしょう。(854話)
【 ペン 】
かつて美雪の母、真なる聖女コユキが使用していた神聖銀でできた武器(カギ棒)をペン型にしたものを美雪が受け継いでいた。
『だ、だからやってやったんですよぉ、私は美雪の留守中だった自宅に忍び入って、馬鹿みたいにスヤスヤ眠りこけている馬鹿息子、聖邪の胸に復讐の刃を突立てたんですっ、刃は美雪の阿呆が受け継いだ、神聖銀のペンでしたぁー、ペン、ペン、ペンー!』ナガチカ談(860話)
【 デイモス 】
地球に突っ込んできた隕石の名称、火星の月の一つで意味はギリシャ語で『恐慌』。
コユキと善悪(ルキフェル)率いる悪魔達によって衝突は食い止められており、ナッキ達が生きる時代では、二つ目の月として夜空に輝いている。
『夜空には金色に輝くデイモスと白金に発光するルナ、二つの月が姿を見せており、ホタル達よりも一層多彩なオーロラが、いつもの夜と同じく色鮮やかに揺らめいていたのである。』(856話)