はい、中編です!
それではどうぞ!!
注意等は前編をご覧下さい!
💎side
{はいっ!どーぞ!}
『ありがとぉ!』
『こくっ、こくっ……』
『ん、のみおわった!』
{はーい!}
{それじゃあね、おやすみ!}
『おやすみなさいっ!』
{…}〈手を振る〉
りうちゃんにお休みを言って、1人でキッチンに取り残される。
今になって、ないちゃんが居なくなった事への悲しみの感情が込み上げてきたんだ。
{……っはぁッ…}
{ぅぅぅぅッッッ…泣}
{ぐすっ、なぃちゃッッッ…}
{なんで……なんでッ…}
{僕らを置いて行っちゃうのぉ”ッッッ…}
{ぐすっ、ぐずっ}
〔さす、さす〕
《いむくん、よく我慢できたね。》
{しょ、ちゃッ…}
{ぅ、ぁッ…}
《好きなだけ泣いてええんよ、全部僕が受け止めたげるから。》
しょうちゃんはなぜこんなに落ち着いていられるのだろう、いや、違う。
悲しい、泣きたい感情を押し殺しているのだ。
自分がしっかりしないといけないという責任に押し潰されそうになっているんだ。
〔なでなで〕
《っ、!》
《いむくん……?泣》
{我慢しなくていいの、}
{僕より年下なんだからっ泣}
《うぅッッッ……ぁぁぁぁぁあッッ……》
《なぃちゃッ…あぁぅッッ…》
《うッ、はぁッッッ…》
《ぐすっ、ずびっ》
{っへへ、今日は、一緒に寝よ、?}
《っ、ぉんっ》
数日後、無事にあにきは帰ってきた。
無事というか……怪我はしていたが。
そこまで大きな怪我ではなかったのだ。
ありがとう。無事でいてくれて。
ないこのタヒは、あにきが1番に知っていたそう。
🦁side
【はぁっ、はぁっ……】
やっと見つけた。
耐魔獣の薬。
これを使ってないこ用の耐魔獣ローブを作る。
そうすれば、少しでもNを守れる。
【ないこーっ?】
「っはーい!!」
【良かった、おった。】
「、?」
【これ、持っとってくれ。】
「ん、りょーかい!」
「これ、何に使うの?」
【ちょっとな、】
「???」
【ん、!出来たで!】
「なにそれ?」
【耐魔獣のローブ!】
「綺麗なローブだね!」
【おん!ん、これ。】
「?」
【着とけ。】
「えぇっ?!いいよ、あにきが着なよ?」
【いいや、ないこのために作ったんやから、着てもらわな困るで〜w】
「えぇっ?!そうなの?!」
【せやでw】
「ありがと!大事に使うね!」
【おん!】
あの時はこんなにも楽しそうに話していたのに。
少しの間、ないこにローブを渡された。
少し戦いにくいからだそう。
その少しの間に、一つの命が失われた。
俺がほかの魔獣と戦っている間に、悲劇は起きた。
少しだけ俺がぼーっとしていたんだ。
その時。
【、はっ?】
〔グサッ〕
「っくッ、はッ、ぁ”っ……」
「ぐッ、は”ぁッ、ッッ」
魔獣の爪がNの腹を貫く。
貫かれた腹からは血が溢れて止まらない。
【ぁ、ぁッ…】
相打ちだった。
同時に、魔獣の心臓をないこの刀が貫いていて。
ないこが塀を背に崩れ落ちる。
魔獣は立ち尽くしたまま。
と、ないこが口を開いた。
「ッねぇ、」
【ぁ、?】
「最後の話ッッッ…聞いてっ、?」
「、っひゅッ、」
【……おう、泣】
涙で目の前が滲んでよく見えない。
でも、なんだか、ないこが少しだけ微笑んでるような気がした。
「もう、俺ッ、タヒぬのかなッッッ、」
【そう、やろな、。泣】
「ははッ、泣かないでよ、泣」
「こっちまでもらい泣きしちゃうじゃんかッッ、泣」
「俺さぁッ、ふーッッッ、」
「死にたくないなぁッ、」
まだ。血は止まらない。
血の出る量が減っている。
減っていく。その血の出る量が、彼の命を物語っているような気がしてたまらない。
「大好きだよッッッ、泣」
【俺も大好きに決まっとるやろッッ、!泣】
「大好きなのにね、もう隣にいてあげられない、ッッ」
「隣にいられないなんて、世界は残酷だッッッ、」
「はッ、はーッッッ、」
だんだん、呼吸が浅くなる。
息が荒い。
「ひゅ、っはッッッ、」
「んッ、はぁッッッ……」
もうじき終わりを迎える。
そんな彼に、何をしてやれるだろう。
今まで、何をしてやれただろう。
「ねぇ、っ知ってッるッッッ……?」
【ん、っ?泣】
「壊れたエンジンも、ッいつかはッッ、止まるんだよ。ッ」
【は、っ?】
【それってどういう……】
【ないこ、?ないこッ?!】
【なぁッッッ……返事してや…ッ】
彼の体が冷たい。
血は少しづつ出ているが、止まりつつある。
終わりを迎えたのだ。
命の終わりを。
目を開かない。
あの大きな手で頭を撫でてくれない。
手を握っても握り返してくれない。
何をしても、呼びかけても、崩れ落ちたままの彼は冷たい、返事をしてくれない。
俺の涙が彼の頬に落ちる。
彼の頬を伝って、落ちていく。
握った手も、微笑んだ顔も、全部崩れて。
彼は深い深い、覚めることのない眠りについた。
あの時、ないこが俺に向けて放った言葉の意味は、今も分からない。
だけど、一つだけ思うのは。
ないこはもうずっと前から壊れていて、その壊れたないこが止まっただけなのでは無いかと。
【これから、どうしよ】
ないこが居なくなったこの場所でただ1人、冷たくなったないこの前に立ち尽くす。
はい。今回シリアス回!
次回が最後かな?
次回の途中からはみんなが成長した、15年後の未来が出てきます!それでは!
約2100タップお疲れ様でした!
コメント
1件
うわぁ…みんな辛いだろうな…全員ないちゃんの事慕ってたし…