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こんなに大きくなったのに

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2

こんなに大きくなったのに 中編

♥

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2024年03月11日

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はい、中編です!

それではどうぞ!!

注意等は前編をご覧下さい!








💎side

{はいっ!どーぞ!}

『ありがとぉ!』

『こくっ、こくっ……』

『ん、のみおわった!』

{はーい!}

{それじゃあね、おやすみ!}

『おやすみなさいっ!』

{……((ヾ( ˙꒳​˙)フリフリ}

{……っはぁッ…}

{ぅぅぅぅッッッ…泣}

{ぐすっ、なぃちゃッッッ…}

{なんで……なんでッ…}

{僕らを置いて行っちゃうのぉッッッ…}

{ぐすっ、ぐずっ}

〔さす、さす〕

《いむくん、よく我慢できたね。》

{しょ、ちゃッ…}

{ぅ、ぁッ…}

《好きなだけ泣いてええんよ、全部僕が受け止めたげるから。》

Sはなぜこんなに落ち着いていられるのだろう、いや、違う。

悲しい、泣きたい感情を押し殺しているのだ。

自分がしっかりしないといけないという責任に押し潰されそうになっているのだ。

〔よしよし〕

《っ、!》

《いむくん……?泣》

{我慢しなくていいの、}

{僕より年下なんだからっ泣}

《うぅッッッ……ぁぁぁぁぁあッッ……》

《なぃちゃッ…あぁぅッッッ…》

《うッ、はぁッッッ…》

《ぐすっ、ずびっ》

{っへへ、今日は、一緒に寝よ、?}

《っ、ぉんっ》




数日後、無事にYは帰ってきた。

無事というか……怪我はしていたが。

そこまで大きな怪我ではなかったのだ。

ありがとう。無事でいてくれて。


Nのタヒは、Yが1番に知っていたそう。

なぜなら、目の前で見たから__。



🦁side

【はぁっ、はぁっ……】

やっと見つけた。

耐魔獣の薬。

これを使ってN用の耐魔獣ローブを作る。

そうすれば、少しでもNを守れる。

【ないこーっ?】

「っはーい!!」

【良かった、おった。】

「、?」

【これ、持っとってくれ。】

「ん、りょーかい!」

「これ、何に使うの?」

【ちょっとな、】

「???」

【ん、!出来たで!】

「なにそれ?」

【耐魔獣のローブ!】

「綺麗なローブだね!」

【おん!ん、これ。】

「?」

【着とけ。】

「えぇっ?!いいよ、あにきが着なよ?」

【いいや、ないこのために作ったんやから、着てもらわな困るで〜w】

「えぇっ?!そうなの?!」

【せやでw】

「ありがと!大事に使うね!」

【おん!】


あの時はこんなにも楽しそうに話していたのに。

少しの間、Nにローブを渡された。

少し戦いにくいからだそう。

その少しの間に、一つの命が失われた。

俺がほかの魔獣と戦っている間に、悲劇は起きた。

少しだけ俺がぼーっとしていた。

その時。

「あにきッッ!!危ないッッッ!!!」

【、はっ?】

〔グサッ〕

「っくッ、はッ、ぁ”っ……」

「ぐッ、は”ぁッ、ッッ」

魔獣の爪がNの腹を貫く。

貫かれた腹からは血が溢れて止まらない。

【ぁ、ぁッ…】

相打ちだった。

同時に、魔獣の心臓をNの刀が貫いていて。

Nが塀を背に崩れ落ちる。

魔獣は立ち尽くしたまま。

と、Nが口を開いた。

「ッねぇ、」

【ぁ、?】

「最後の話ッッッ…聞いてっ、?」

「、っひゅッ、」

【……おう、泣】

涙で目の前が滲んでよく見えない。

でも、なんだか、Nが少しだけ微笑んでるような気がした。

〔ここらへんでも後日イラスト載せます〕

「もう、俺ッ、タヒぬのかなッッッ、」

【そう、やろな、。泣】

「ははッ、泣かないでよ、泣」

「こっちまでもらい泣きしちゃうじゃんかッッッ、泣」

「俺さぁッ、ふーッッッ、」

「死にたくないなぁッッッ、」

まだ。血は止まらない。

血の出る量が減っている。

減っていく。その血の出る量が、彼の命を物語っているような気がしてたまらない。

「大好きだよッッッ、泣」

【俺も大好きに決まっとるやろッッッ、!泣】

「大好きなのにねッッッ、もう隣にいてあげられない、ッッ」

「隣にいられないなんて、世界は残酷だッッッ、」

「はッ、はーッッッ、」

だんだん、呼吸が浅くなる。

息が荒い。

「ひゅ、っはッッッ、」

「んッ、はぁッッッ……」

もうじき終わりを迎える。

そんな彼に、何をしてやれるだろう。

今まで、何をしてやれただろう。

「ねぇ、っ知ってッるッッッ……?」

【ん、っ?泣】

「壊れたエンジンも、ッいつかはッッ、止まるんだよ。ッ」

【は、っ?】

【それってどういう……】

【ないこ、?ないこッ?!】

【なぁッッッ……返事してや…ッ】

彼の体が冷たい。

血は少しづつ出ているが、止まりつつある。

終わりを迎えたのだ。

命の終わりを。

目を開かない。

あの大きな手で頭を撫でてくれない。

手を握っても握り返してくれない。

何をしても、呼びかけても、崩れ落ちたままの彼は冷たい、返事をしてくれない。

俺の涙が彼の頬に落ちる。

彼の頬を伝って、落ちていく。

握った手も、微笑んだ顔も、全部崩れて。

彼は深い深い、覚めることのない眠りについた。










はい。今回シリアス回!

次回が最後かな?

途中からみんなが成長した、15年後の未来が出てきます!それでは!

約2100タップお疲れ様でした!

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コメント

1

ユーザー

うわぁ…みんな辛いだろうな…全員ないちゃんの事慕ってたし…

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