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『好き』ってなんだろうね。

私には好きなものがたくさんあった。

…はずなのに、いつしか『好き』を見失った。

生まれた時には従兄しか見られてない。

私は父方の家の大切なかわいい従兄の妹みたいな

存在。従兄のためにいた。


2歳になる前、弟が生まれた。

待望の男の子。お母さん以外の女の人を嫌がる

弟で手が一杯だったお母さんの変わりに、

父方の叔母に預けられるようになった。

『女の子だから家の手伝いをする』

『勉強ができないと意味ない』

だから、公園より図書館に行ったり、

家事の手伝いをすることの方が多かった。

弟が泣くから、私がしっかりしないといけない。

けど、私、ダメだからさ。

何しても失敗して、うまく行かなかったんだよね。



癇癪持ちの弟は怒るとすぐに家を飛び出したり、

手を上げる。私は弟の暴力が怖くて、

家族のストレスが溜まって崩壊するのが怖くて、

弟優先の家族に文句も言わず、

弟に逆らわないようにした。

外に遊びに行きたくても、弟がついてきたがるから

団地から外で遊ぶことなんてなかった。


父方の家では、常に

『女の子らしく』、『長女だから』といい子を

求められた。

『学力』や『結果』が第一の家だから、

『100点』と『1位』しか認められなかった。

でも、私バカだから…

100点に凡ミスで届かなかったり、

1位なんてなれなかった。

多分、この頃には少しずつ見放されてたんだよね。



2人目の弟が生まれた。

未熟児だったから、生まれてすぐにドクターヘリで

島外の病院に運ばれた。

父方の祖父母の家に弟①と預けられて、

私は余計に自分の時間がなくなった。

親に入れられたたくさんの習い事に、

勉強。弟の相手。家事。

好きだったアイドルを見ることも減って、

友達と話が合わなくなって、

なのに全部うまく行かなくて、孤立した。

ただ、今もあの時、紅白などでたまたま聞いた、

欅坂46の『ガラスを割れ』と

『サイレントマジョリティ』だけが私の支えだった

ことを覚えてる。

学校では親友が虐められ、

虐めっ子と虐められっ子に板挟み。

好きじゃない男子への告白を強制され、

好きだった子に嫌われた。

家では弟①ばかり見られてて、私は空気。

私は小学校低学年にして人生を悟った。



小学校中学年の頃、県外に引っ越した。

弟②が退院したけど、病院の近くにいないと

いけなかったから家族で病院の近くに引っ越した。

慣れない環境や、弟②がいる新たな生活。

行動が制限され、友達と遊ぶことなんて

1回もなかった。

運悪く、世界でコロナが大流行し、

更に厳しくなる生活。

そんな時、友達が1枚の紙を見せてくれた。


「何これ?」

「この人たちはね、『すとぷり』っていう

YouTuberなんだ。」


その子は少し周りから浮いてる子だったけど、

その時は周りに人だかりができてた。


「え、初めてしった!」

「この中だと誰が好き?見た目で!」

「え~?…この人かな?」


そう私が指差したのが、『なーくん』こと

『ななもり。』さんだった。

私はこれが妙に記憶に残っていた。

きっと運命だったのだと思う。



こんな生活が続き、島に戻っても、

限界だった私は小学校高学年で

初めてYouTubeというものの存在を知った。

当時、死にたかった私は、YouTubeを見て、

こんなものがあるのかと驚いた。

そこで調べたのは転校した時の小学校の

友達が言っていた『ななもり。』という人。

なんか、調べるべきだという感覚がした。

そこから私は、楽しそうな6人の姿を見て、

こんな世界があるのかと驚いた。

世界が初めて輝いて見えた。

『すとぷり』は私が今まで知らなかった、

『楽しさ』『友情』『つらさ』『愛』

を教えてくれた。

そこから、私は『すとぷり』を見届けなきゃ。

と思うようになり、「まだ死ねない」

と考えた。



中学生にときも、高校生になっても辛いことは

たくさんあった。

今は高校生に入ったばかりなのに、

怒れない性格から、小さい時からのストレスが

溜まりすぎて精神的にも限界になり、

体調面にも影響が出て高校に行けなくなった。

所謂、『不登校(別室登校)』である。

でも、『なーくん』が『STPR』がいるから、

私は生きていれる。


友達に裏切られようと、虐められようと、

友達が大病になってしまっても、

亡くなってしまっても、

家族に愛されなくても、認められなくても、

『世界は広い』『私も主人公になれる』って

知ってるから。


私はいつか、『なーくん』に恩返しができるように

大好きな音楽を仕事にして、

『STPR』に勤めたい。

私に『幸せ』を教えてくれた『ファミリー』を

支えたい。

たくさんの人を音楽で救いたい。

リスナーとしてじゃなくて、

『ななもり。』さんに、

『STPRファミリー』に救われた1人の人間として

私は絶対に恩返しをしたい。

今はライブにも行けないし、グッズも買えないけど

絶対に待っててくださいね。


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