テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
そんなことを言っても、それだけで人生が変わるなら苦労しない。
部屋のドアを開ければ、そこには変わらない「現実」。
「……勉強、しなきゃな」
机の上に積み重なった参考書が、私を無言で責め立てる。
かつての私は「成績の良い、物分かりの良いAmia」だった。
期待に応えることが、このハードモードな世界を生き抜くための唯一の武器だと思い込んでいた。
でも、一度壊れてしまった心には、数式も英単語も何も意味がないように感じる。
「普通」のレールから外れた瞬間、レールへ戻るのは難易度が跳ね上がる。
勉強が手につかない。文字が滑って、頭に入らない。
そんな自分が、どうしようもなく「欠陥品」に思える。
「……ごめんね。こんな……私で」
誰に謝っているのかもわからない。親の期待を裏切ったこと? それとも、完璧でいられなかった自分自身に?
そもそも、期待してくれた人って誰だったんだっけ……?
なんのために今まで頑張ってきたんだっけ……?
テラーの画面を開くと、そこには違う世界がある。
勉強ができなくても、学校に行けなくても、私の紡ぐ言葉に「救われた」と言ってくれる人がいる。
今は、教科書を解くよりも先に、自分の心を解かないといけない。
こんがらがって、真っ黒に汚れてしまったこの心を、一文字ずつ書き出すことで。
私は、死ぬわけにはいかないから。
誰かのための「Amia」としてではなく、私のための「私」として、明日を迎えるために。