コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
末広鐵腸の覚醒により、一気に形勢が動き始めた戦場。
だが、虚筆連盟も容易には敗れを認めない。
乱歩は静かに敵の動きを観察し続けていた。
「ディケンズの物語支配とウェーバーの枠組み操作、さらに秋聲の時層操作……この三つが合わさり、敵の動きが複雑に絡んでいる。」
尾崎紅葉と条野採菊が乱歩のそばで緊張した面持ちで見守る。
「どの異能も強力だが、必ず弱点はあるはずだ。」
乱歩は指を鳴らしながら、冷静に推理を語り始める。
「ディケンズの物語支配は“物語”を生み出すが、物語には構成がある。完璧な物語は存在しない。彼の“支配”も、その枠組みに縛られている。」
「ウェーバーの枠組み操作は、あくまで枠の中での支配だ。枠を超えた動きは許されない。」
「秋聲の時層操作も、時間を操るが、因果の流れに逆らうことはできない。」
乱歩は一瞬にしてこれらを組み合わせた罠の全体像を見抜く。
「ならば、枠組みの外側から攻撃し、物語の構成を崩し、因果の流れを正常化すればいい。」
尾崎紅葉が鋭く言った。
「つまり、敵の異能同士が干渉し合い、破綻を生み出すということか。」
乱歩は頷く。
「この破綻を突けば、敵の強大な異能も無力化できる。」
有栖川は仲間に声をかける。
「皆、乱歩の指示に従って! 今こそ反撃の時よ!」
定番組は連携して敵の異能の破綻を狙い、攻撃を仕掛ける。
激しい戦いの中、敵の防御が次々に崩れていく。
「これが……推理の刃か!」
ポオも叫び、仲間を鼓舞した。
戦況は逆転に向かい、虚筆連盟の動揺が走る。
乱歩の推理が勝利の鍵を握ったまま、物語は次の局面へ進む──。