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「 はぁ … やっと 撒けた 」

私は 、 太宰 。 太宰治だ 。

この世界を守るために 、 嫌々 マフィアのボス を やっている 。


本来の世界の私のように 正義の道 を 行けば 良いのだろうか 。

否 、 それでは 織田作 が 死んでしまうかもしれない 。


私は 、 それを 守らなければならない 。


そして 前 、 単独で壊滅させたミミック 。

その時の秘密裏に行った 会議 が 武装探偵社 の 最強の男 に 奪われたらしい 。

尚 、 最強であったとしても3日はかかったらしいが 。


そこで 、 少しの間 ソイツら を 自身の手で 始末しようとした 。

が 、 できなかった 。


最初こそは 本当に 情なんて無かった 。

が 、 言葉を交わったとき 。


落ちたのだ 。



恋には落ちる とはいうが 言葉通りのモノとは 思わなかった 。




「 待っていたよ 、 マフィアの首領さん 。 」

ニィ と 美しい翡翠色の瞳 を チラつかせ 、 私の 胸ほどの背丈しかない 青年が 眼の前に 歩いてくる 。

私は 、 咄嗟に 手にあった 銃を向け 、 発泡しようとした 。

が 、 弾が入っていない 。


「 クソ っ 、 そこまで 見抜いて …… .ᐟ 」

久しぶりに焦ったと思った 。


そして 銃を握る手を 優しい手つきで 上から 握ってきたのだ 。


「 まだ 20ちょっとの子供じゃないか 。 」


銃を握る手が 弱くなる 。

手から 銃が カツンと 音を 響かせ 落ちる 。


「 キレイな顔をしているね 、 まあ 僕には劣るけど 」

そう言って 、 目の包帯 に 触れられる 。

何なんだ 、 この人は 。


なんて魅力的なんだろう 、 なんて 自分を超える人なんだろう 。


黒い 、 どす黒い 感情が … 。

体を 血液の如く 埋め尽くした 。


「 ええ 、 貴方も美しいですよ 、 世界一の名探偵 乱歩さん 。 」


そこで 私は 一人の 少年のことを思い出した 。

14の少年が 、 ある事件を解決し 、 異能探偵として 武装探偵社 に 属していると 。


その時の少年の姿に そっくりであった 。


「 嗚呼 、 知っていたんだ 。 僕のこと 。 」


でも 、 と 何かを言いかける 。

が 、 後ろから 「 乱歩さん 、 っ .ᐟ.ᐟ 」 と 声が聞こえる 。

私 と 彼 は ここで 逢ってはならない 。

ここで 私のことを 知られてはならない 。


潮時だ 。

それに 気がついたのか 乱歩さんも 握っていた 手を 離す 。

そして 「 そんなに 気になるなら 本人に言えばいいのに 」 と 漏らした 。


それは 誰に 、 誰に対してへの 言葉なのか 。


「 さようなら 、 乱歩さん …… そして 、 織田作 。 」


そう言うと 、 誰かの声が聞こえたような気がした 。






酸化する世界から

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