テラーノベル
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ろう『』あさ「」
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蝋燭はね、「すぐに消えちゃうの」
あなたの『心の蝋燭』は、まだ灯ってる?
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『あさ』
ビグッ「っ!」
ガタガタッ…
『あっ、ごめん』
あさ は、昔いじめにあった。
俺は幼なじみだからこいつの「素」を知ってる。
昔は元気で、ハツラツな奴だった。
それが裏目に出て、いじめの対象になった。
俺は、そんな あさ を見て見ぬふりをした。
俺も怖かったんだ。
でも、先生にも言わずに、あさからも離れて、平和に過ごした俺は何なんだ?
何がしたかったんだろうか。
でもそんな俺を あさ は許してくれた。
本気で言ってるのか、未だに分からない。
俺の事、嫌ってるんじゃないのか?
それとも何が企んでるんでしょ。
ねぇ、教えてよ………………あさ、
「あ、あはは……………大丈夫、だよ」ガタガタッ…
『……………』グッ(手を強く握る)
「………ろう?」
『っ!あ、あはははー!ごめん!今日俺門限あるんだったわ!じゃあな!!』
ダッダッダッダッ!!!
あさ は俺を許してくれたかもしれない。
でも、俺は…俺を許せないよ、
こんなに優しくて、明るかった あさ を、
光だった あさ を、
ーこんなに暗くしてしまったんだもんなー
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「…………」
ろうは、俺の光。
でも、時には俺の大嫌いな奴にもなる。
大嫌いで、大切で、縁を切りたい大好きな、俺の親友。
こんな気持ち、なんであるんだろうな、笑
許した理由は、分からない。
許さなくて、良かったんじゃないか。
だって虐められてても、傍に入れるじゃないか。
なんで、友達だったのに、親友だったのに、
ー俺を置いてったの?ー
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次の日___
ガラガラッ
『おはよー!』
〈おぉ!おはよ!〉
〈はよー〉
タッタッタッ…
『あさ、お、おはよ』
ビクッ『お、おはよ、笑』
〈?ろうーそいつと友達なの?笑〉
『ん?…うん。なんでそんな事聞くの?』
〈えwなんでって、なんか、〈ムカつく〉じゃんw〉
「…………っ、」
『……………は?』
〈えwそう思わんの?wないわーwww〉
俺は………また、『見捨てる』のか?
こいつらとも、友達でいたい。
でも、それでまた、俺を許してくれた あさ を
また見て見ぬふり、するのか?
『思わ…!…………ふ、ふは、そうだな、『ムカつく』な、笑』
『……………………………………』
あさ の顔が、また沈むのを俺は見てしまった。
また、俺は見捨てたんだ。
でも、怖いよ。やっぱり。
じゃあ俺が一番大切なのは、1番大切な友達は、
人の悪口を言う奴で、いいのか?
〈そうだよなー笑〉
『あ、あはは…』
「……………………」ガタッ…
タッタッタッタッ…ガタンッ
『あ、』
〈おーい!ろう!校舎行こうぜ!!〉
『あ、う、うん、笑』
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……………フッ(ロウソクが消える音)
数年後___
フゥーッ…
「煙草美味っ」
俺はあれから不登校になった。
でも生きる気力はあるもんで、家の中でも1人で勉強をした。
その後大学に入ろうと思ったが、
友達Aに顔がいいからホストやれば生きてける、と言われホストに入った。
本当に人生は楽だった。
メンヘラは多かったが、それでも耐えれた。
でもその中で、お金を払わない女が居た。
俺はそいつを不思議に思った。
構って欲しいなら、金を沢山積めばいいのに。
【あの、今日もお金あまりないけど、話しましょ】
「………あのー、なんで金払わないんすか?」
【…え?】
「…………構って欲しかったら、金積めばいいじゃん」
【………………そうは、行かないんです。私、娘が居て、でも夫には…逃げられてしまって。だから、沢山お金は出せないんです。でも、あなたと少しでも話せるのが心の支えになってます。】
「……………心の支え?」
【はい。……………じゃあ、例え話をしましょう。皆さんの【心】ありますよね。その心を【蝋燭】だと思ってください。貴方の心の蝋燭は消えていませんか?私は、貴方に会うまで、もうほぼ、蝋燭は灯ってませんでした。でも、貴方は、私の蝋燭を替えてくれたんです。今は、綺麗に光っていますよ。貴方に、感謝しているんです。だから、少しでも貴方に貢いでいるんです】
「……………へぇ、ありがとね。…………心の、蝋燭ね。」
俺の蝋燭は、まだ灯っているのだろうか。
「…………じゃあ、君が俺の蝋燭、新しく替えてくれない?」
【!ふふっ、いいですよ。また、逢いに来ますね】
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題名
心が灯るのは素敵な事で
コメント
1件
感想、考察、色々考える様な、刺さるような物語を作りたいと考えています。初投稿がこれでいいのか不安ですが、「何か」を感じてくれたら幸いです。