コメント
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💙side
💚(in💙)この後のスケジュールだけど…
💙(in💚)俺、ドラマの本読みあんだわ
💚(in💙)本読みなら俺にもなんとかなりそうかな
💙(in💚)頼む
💛その後は午後からライブの打ち合わせだからみんな揃うな
💙(in💚)だな。阿部ちゃんはこの後は?
💚(in💙)ちょっと写真撮影があるくらいかな
💙(in💚)楽勝、楽勝
俺は胸を張った。
照は打ち合わせまで予定が空いてるらしい。
ジムにでも行けばと追い払おうとしたが、心配だから俺に付いて来ると言う。
しかし、まだ俺の姿の方に未練があるのか、ドラマの本読みに向かう阿部ちゃんの方を見つめていたので、後ろから蹴ってやった。
💛いたっ!!
💙(in💚)一緒に来るならさっさと付いて来い
まるで大きな番犬みたいだ。
でかい図体を縮こまらせて、照は俺に付いて来た。
移動車でマネージャーに、岩本くんが一緒だなんて珍しいねと少し驚かれたけど、俺は曖昧に愛想笑いをして誤魔化した。
💙(in💚)何これ、あったま良さそ
阿部ちゃんの仕事は、資格試験の教材パンフレット用の写真。
用意された衣装は、普段着慣れないようなスーツ。どちらかと言うとパリッとした、知的な感じのスーツだ。
いつも着崩すことが多い俺にとっては新鮮な感じ。
求められる目線やポーズも、いつもと違って真面目で爽やかで、新鮮だ。
阿部くん、阿部くんとスタッフさんに呼ばれても、俺は何度か気づかずにいて冷や汗をかいたが、照のサポートもあり、なんとか大きなミスもなくこなせた。
なんだかんだ照に来てもらってよかったかも。
💙(in💚)ありがとう、助かったわ
💛よくできてたよ
💙(in💚)そっか
💛…顔や姿は阿部なんだけど
💙(in💚)ん?
💛動いてるところとか、話し方とか…やっぱり翔太な気もする
思わずずっこけるところだった。
💙(in💚)まだ信じてなかったのかよ
照の混乱はもうしばらく続きそうだ。
💙(in💚)…でもいいな
💛なに?
💙(in💚)いつもより、目線が照に近い
💛背?
💙(in💚)うん
俺は、照と自分の背を比べてみた。
いつもよりも、照の顔が近い。
これは新鮮だ。
対して背伸びしないでも…と考えていたら、俺の意図に気づいた照が呟いた。
💛可愛い…
そう言って、俺の頭を撫でる。
💙(in💚)やめろ…!髪が乱れるだろ!
周りに人が大勢いたので、それ以上何も言えず、ちょうど呼ばれた俺はその場から逃げ出した。
人前だろうとなんだろうと、俺に夢中で、ふにゃふにゃしている照は、嬉しいけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。