『愛しているよ。』
赤桃地雷注意
しーねた
救いなーし
ゾンビパニック系
戦場系
兄弟パロ~~
赤兄、桃弟
Ready go
俺ら二人の、生きた街は最悪だった。
俺の弟は、自分の親を目の前で殺された。
俺も、核に狙われ死にかけた。
周りはみんな死んだ。
その亡骸に守られ、俺だけ生きた。
俺ら二人は、ずっと二人きりだった。
だから、全部を失った悲しみを、
二人きりで分け合って生きた。
辛かったら、分け合おう。
お互いを守ろう。
そう決めて生きてきた。
ゾンビで溢れ、銃撃が盛んな世界でも、
二人きりで身を震わせ、
一生懸命生きてきた。
だから、お互いの変化にはすぐに気づいた。
唯一の弟が風邪を引いた。
病院なんてものは無いし、医療機関は潰れた。
大丈夫だとは思えなかった。
兎に角守った。
薬がない今、彼を傷つけてはいけない。
だから、お金が貰える、
戦場に行って、戦った。
お金があれば、薬が買えるから。
勿論、100円や、200円じゃ買えない。
10000円も貯めなきゃ今の状況じゃ買えない。
只管に銃を握った。
反動で、ぶっ飛んでも、相手を殺すという恐怖があっても、
弟のためだけに撃ちまくった。
、、、夜はずっと一緒にいた。
一人は嫌だとついてきた彼と、
一つのテントで寝た。
絶対、ぜったい離さないと決めた。
朝は死ぬ気で銃を敵に撃った。
、、さとみの風邪が悪化した。
前よりも酷くなって、
過呼吸になる程に、どんなに待っても医者は来ない。
さとみの命もあるのだから、
やはり諦められない。
どんな酷い風邪でも、絶対に
絶対に兄ちゃんが助けてやる。
それから3日が経った。
風邪は一向に治らなくて、
寧ろ悪化している。何度も仲間は諦めろと促してきた。
でも諦めるわけには行かない。
さとみと、約束したから、
辛かったら、分け合おう。
お互いを守ろう。
ガキの頃に約束したことだが、
今も尚、これを守ってる。
ゾンビと、敵と、病気と戦うため、
死ぬ気でまた走るんだ。
テントに帰ったときだった。
ツンと血腥い匂いがした。
それは、動物ではなく、人間だと、
嗅ぎすぎてしまったせいか、
すぐに分かってしまった。
血でも吐いているのかもしれないと走ったとき、
絶望した。
ここら周辺に縄張りのある、
ゾンビ犬のオス二匹が、
さとみの腹に大きな穴を作っていた。
母音も喃語も喋らない彼は、
泣きながら嗚咽して
俺を見た。
『にぃ、、、 ちゃ、”、』
怒りに身を任せた俺は、
ゾンビ犬をすぐに黙らせた。
ゾンビの血は、紫色だ。
直ぐに彼の応急処置をしようとする。
彼の血は紫色だった。
『そいつ、感染してるよ』
思い切り振り返った。
首が折れるほど、グキッと言ったけど、
気にせず見知らぬ男の話を聞く。
青いきれいな髪の男だった。
『君なら知ってるでしょ、ゾンビ、
感染したら血が紫になるんだ。』
『僕は、ころん。死体大好きマンさ』
彼は話を続ける。
ここまで聞きたくない話は初めてだ。
抵抗する前に彼が喋る。
『その君の弟、とっくの昔に
感染してるみたい。』
『え、、?』
本当に意味がわからなかった。
だって今までそんな素振りなかったし、
銃声が響く中、
人の叫び声の中、
ゾンビ犬の咀嚼音の中、
汗だけが流れた。
『君の両親、銃で殺されたんじゃない
昔見たから知ってる。
あの両親も、感染してた。』
、、ママとパパも、、?
『だから殺したんだよ。
でもその時偶然弟くんの傷口に両親の血が当たって、感染したんだろうね。』
何も喋れなかった。
こいつを押しのけて、さとみくんに寄り添ってあげることもできたのに、
『君は、ゾンビが嫌で戦場に出たの?』
そんなわけ無い。
俺はさとみを助けたかっただけ。
そう首を振って伝えた。
こいつは笑った。
『くふふっ、笑だとしたら、君は弟を殺すことになったかもねぇ。
ゾンビ菌を治すために、ゾンビの血が必要だから、知らぬ間に殺してたかもねぇ、』
俺は壊れた。
泣きながら願った。
さとみと同じ地獄に行きたいって、
だから彼に言った。
『俺を、ゾンビの血がついたナイフで殺して、腹を引き裂いて、さとみと同じにして。』
俺等二人は約束をした。
どちらか死んだ時は、同じ死に方で死ぬと。
だから願った。
ゾンビの血がついたもので、
腹を切り、
誰かに殺される。完璧だ。
『いいけど、僕罪に問われない、?』
『大丈夫、この世界に法律はないよ。』
拝啓さとみへ、
我儘なさとみが大好きです。
だから一緒に地獄に行こう。
待ってて今行くから。
さとみ。ずっとずっと。
『愛しているよ。』
終わり🤹
語るの会。
え~とすごく救いがない話ですみません。僕の癖ですはい。
えと、次回もよろしく。ッ!
コメント
1件
やばい… 最高すぎます…