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オニユリさんの協力のもとグルッペンさんに説得することができれば、未来も多少なりとも変わることが出来るだろう。
一人でも多く、“生存”を。
一般兵:おい!
チーノ:………何です?
一般兵:農民がどこに行くのかな〜?
チーノ:俺がどこに行こうがあなたには関係ないことでしょう?
一般兵:農民が悠々自適に過ごしていい訳なぇだろうが
チーノ:はぁ…
一般兵:だから、農民は農民らしく土いじりでもしてろ!
チーノ:……つまり、畑が好きなひとらんさんは幹部ではなく農民になれと?
一般兵:……っ!!口答えしてんじゃねぇよ!!
チーノ:あなたも言葉の使い方には気をつけたほうがいいですよ?
一般兵:うるせぇ!!だいたいお前みたいなぱっとでのやつが幹部の席につくなんてありえないんだよ!!
チーノ:じゃあ、一般兵から実力を認められたショッピくんはおかしいと?
一般兵:ああそうだ!!お前らもろとも消えr………
➖ドカッ
ショッピ:自分の上司を悪くいう口はいらへんな
チーノ:……助かった、ショッピ。
ショッピ:別にどうってことないけど、……そのお連れさんはどちら様?
チーノ:あっえっと、この人は……
オニユリ:………はじめまして。オニユリと申します。
ショッピ:………ショッピです。
チーノ:……あんな、ショッピ?今からグルッペンさんのとこ行くんやけど、一緒に行かれへん?
ショッピ:オニユリさんにも関係あることなんか?
チーノ:………うん。
ショッピ:なら、行くわ俺も。一般兵(こいつ)はここで寝ててもらうわ。
オニユリ:部下をここに寝かしたままでいいの?
ショッピ:構いませんよ。次の訓練日が楽しみになるだけなので
オニユリ:そう。その願いは叶いそうね。
三人でトコトコ、総統室ヘ向かっていく。面倒なやつもいたがつかかってこなかった。今までは優しくしていたが、そろそろ幹部としての威厳を示しとかなければいつまでも舐められたまままになるだろう。
ショッピを見ていると、思い出す。今はこうやってなんの変哲もなく鼓動しているショッピの心臓。もちろん、生きているのだから当たり前なのだが。
ショッピ:ほら、人間の急所が空いてるだろ?
そう言って、壁に繋がれた鎖に手足を拘束されてもなお、胸を張り人の急所“心臓”の場所を見せびらかしている。俺の手には槍が握られているのに。
こうやって処刑される場合、普通もっとぐったりしている。そういうのを見て来た。しかし、彼の脳筋というか彼の意地というかその確固なる声で震える。
なぜなんだ?俺は今からお前を殺そうとしているのに、どうしてそんなに堂々としているだ?
理由(わけ)がわからなくなって心臓めがけて突き刺した。
ショッピ:…?チーノ?
眠たそうにしているその目からは感じられない彼の硬い意志は異様な光景だった。彼のあの目はもう見たくない。
チーノ:なんでもないで
堂々とした彼においていかれるのが怖くて仕方がなかった。
ハハッ、こんなんで怖気づいている俺じゃ、そりゃ部下に威厳なんて張れないやんけ。