本田さんが皆のことを叱るお話。
⚠本田さんが口悪いです
⚠なんでも許せる人だけ
⚠R15
「HEROの意見が絶対なんだぞ!菊もそう思うよね?」
「お前、毎回菊に賛同を求めるのやめろよな。菊も困ってるだろ?」
「お気遣い感謝しますイギリスさん。私は大丈夫ですよ」
こんな温厚な会話をしているが、彼、本田菊は、今怒りが最高潮だった。
タンスの角に小指をぶつけるわ
鮭はこげるわ
洗濯物は雨で濡れるわ
お財布も忘れるわ
外から来た国に障子を破られるわ(🐤)
ポチくんのご飯の好みは変わるわ
推しが卒業するわ
欲しかった同人誌が売り切れるわ
朝勃ちするわ、でとにかく何もかもが上手くいかない。
厄日というやつだろうか。とりあえず不運続きと、積りに積もったストレスに軽い貧乏ゆすりをしてしまう。
「菊〜このあとランチでもどお?いいお店知ってるんだぁ」
「ふふ、それは素敵なお誘いですね。ですがこの後は予定がありまして…また次の機会でいいですか?」
「ヴェ〜それならしょうがないかぁ」
大好きな友人からのお誘いも、早く家に帰ってアニメを見たいという欲望の前には敵わなかった。
「あーもう!本当に君はうるさいね!更年期もそろそろ終わりにしたらどうだい?これだから年寄りは困るんだぞ」
「ばぁか。お前もそのBabyみたいにギャンギャン吠えるのをやめたらどうだ?」
「あぁ、sorry?Babyに言語は通じないか(笑)」
「君ねぇ……」
「いいんだぞ!俺には菊がいるからね!」
「え、私ですか、?」
彼は菊に逃げ帰るようにぎゅっと自分のとこへ抱き寄せた。
「なんでいつもこうなるんだ……」
「あーお腹空いたあるぅ…早くシティちゃんに会いたいあるぅ…」
「誰かー!お兄さんのパンツ知らなーい?」
「ヴェ〜………Zzz……」
「あははー僕も混ぜてよー」
「お前はこっちくんな!」
「そうだぞ!これはアーサーとHEROの戦いなんだ!」
ニコニコと完璧な作り笑いをしている本田の額には青筋が増えていくばかりだ。
そんな時、ある言葉を思い出した。
「菊は優しすぎるんだよ、もう少しズバッと言ってもいいんだぞ?」
前回の世界会議で、アーサーさんから言われた事だ。確かに、今日ぐらいは我儘でいていいですよね。だって私、優しいんですから!
菊の台パンで会議がシィン…と静まり返った。
中には目を見開いている者。青ざめている者。呆然としている者。さっき起きた者。釣り笑いをしている者。
全員の視線が菊に向けられた。
「ほんと、毎回毎回うるさいんですよ」
「き、菊…?」
さっきまで菊に抱きついていたアルフレッドが恐る恐る話しかけようと手を伸ばすが。
ガタンッ
菊が椅子から立ち上がると共に、ビクッと体が跳ねる。
ここから本田菊の逆襲が始まった。
「まずアルフレッドさん!!貴方、毎回毎回ほんっとうにうるさいんですよ!私が毎回許しているからいいものの、甘えすぎなんです!私だって怒る時は怒りますよ!そのハンバーガー臭い体で毎回抱きつかれる身にもなってください!このビッグでデブな米国、BBB!!ブヨブヨすぎです!ダイエットもするするとか言って結局体重増してるじゃないですか!!しかも、その体で私の家に窓割って突っ込んでくるわ、障子に突っ込むわ、うんざりなんです!結構修理代かかってるんですよ!?こっちはね!貴方みたいにお金持ちなわけじゃないんです!よく考えて行動してください!このメタボ野郎!」
「ぁ……ぇ……ぇ?」
アルフレッド本人は何が何だか分からず腰を抜かした。
「次にアーサーさん!!貴方もアルフレッドさんと変わりませんからね!?バカの挑発に乗って口喧嘩する方もバカなんですよ!!いい年なんですから、大人になりなさいこのナルシスト!!家に来るたび私にポエム口調で話してくるの何なんですか!?キツいです!キツすぎます!!長ったらしいポエムにいちいち反応を考える身にもなってくださいよ!?パブってる時は面倒くさいの塊ですし!!それと、差し入れだといってスコーンを持ってくるのもやめてください。あれダークマターなんですよ!食べ物じゃありません!兵器ですよ兵器!!あんなん食べたら私死んじゃいますからね!?命に別状がないものを持ってきなさいこの眉毛!!」
「…」
駄目だこの眉毛。ショックすぎて泡吹いて倒れちまった。
「次にフランスさん!!貴方、この前貸した漫画返してませんよね!?」
「え!?……あー、そうだったような…そうじゃなかったような……」
「そうだったしか認めません!!この変態爺!!毎回パンツ無くしたやら薔薇無くしたやらうるさいんですよ!!下品極まりない!!貴方のパンツや裸になんて微塵も興味ありません。いい加減服を着たらどうです?知ってますか?服を着ない人間は猿なんですよ!服を着て初めて人として認識されるんです!!どうせ女は裸が美しいとか思ってますよね?分かってない!!!女性は初めて服を通して魅力を引き出すんです!!メイドにバニーガール、セーラー服にチャイナ服に、ブラマースク水!!ここを突破してないならオタクを名乗れません!このセンシティブ男!」
「……は、はい…」
涙目になりながら袖に腕を通すフランシス。オタク魂を磨こうと思った。
「次にフェリシアーノ君!!貴方寝すぎです!それに遅刻しすぎです!!世界会議ぐらい真面目に聞いてください!ルートさんが気の毒です!!」
「ヴェ、ヴェ〜……それは俺も反省してるんだけどなぁ…」
「まぁかわいいから許してあげます」
「でもその代わり、お仕置きにそのクルンを触らせなさい!」
「ヴェ!?そ、それはだめだか、ひぁ”!?♡♡」
「センシティブある!!菊!センシティブあるよ!!」
「これに懲りたらしっかり反省してくださいね!」
「うっ”、あっ♡わかった、”わかったからぁ”…♡」
「それと中国さん!!貴方も結構私のストレスの原因です!!」
「え!?そんなことないある!!美国とアヘンよりかは迷惑かけてないよろし!」
「いーえあります!!ありまくりです!!」
「まず!!私の国のキャラクターをパクるのやめてくださいよ!!何回注意してもやめてくれないじゃないですか!シティとかいうやつよりキテ◯ィちゃんの方がかわいいんですよ!!そんな下手なオマージュするぐらいならパクんないでくださいこの老害!!毎回後ろから走って抱きついてきて!!あれで何回腰逝ったと思ってるんですか!!貴方の腰も同じ目に合わせてあげましょうか!?」
「え!?それって…菊が我のこと抱いてくれるってことあるか!!?」
「あいやー、もー。菊ったら遠回しすぎね♡だけど出来たら我が上がいいあ、ぅが!?」
本田は耀の腰目掛けてタイキックをかました。
「そこで反省してなさい勘違い爺」
「ねぇねぇ菊くん。僕は僕は?」
目をキラキラさせながら言い寄ってくるのはロシアことイヴァンだ。もちろん彼にも恨みはある。あるが!
「あ、ありますよもちろん!!毎回我が国目掛けて威圧というなのハートを送ってきますよね!?あれやばいんですよ!?寒気が全身に伝わってきて……気持ち悪いったら…ありゃしな……」
「へぇ?それでそれで?」
「え……えと…やっぱ……この話は……また今度に…」
あまりの圧に会議室を出ようとした菊の腕を掴み、イヴァンは菊に微笑んだ。
「君がそんなに僕のこと考えてたなんて!嬉しいなぁ。菊くんのこと、もっと知りたくなっちゃった!」
菊の目には恐ロシアの笑顔だけが映った。
ちなみにルートさんも最後まで会議室に居ましたが、本田さんが台パンしたぐらいからびっくりして気絶してます。
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好きだわ〜