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弱い僕の事。

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弱い僕の事。

2 - 第一話

♥

37

2024年01月29日

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緑になった桜の葉が、

踊るように風に吹かれている。


(もう桜は散ってしまったのか、、)


なんてことを考えていると、

ふと、思い出す。



『あはは、、w!面白いね!』



『え~やぁ~だぁ~♡』



『ちょ、ひどいってぇ、、w』



_嫌な記憶だ。


今はもう会えていない


元気で僕っ子な彼女の事をまたも思い出す。


別に


彼女の事が嫌いだった訳じゃない。

むしろ愛していた。


だけど


彼女は、風のようにうっすらとどこかへ消えてしまった。



それはもう、優しく頬を撫でる春の風のように_


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


キーンコーンカーンコーン


と、そんなこんなで授業は終わり、昼休みの時間になった。

『悠馬ー!一緒ご飯食べようぜー!』

廊下の方から俺を呼ぶ声が聞こえてくる。

俺の名前は七瀬悠馬。

そして、今俺を呼んでいるのは幼馴染の黒鳩理玖だ。

「あぁ。今行く。」

お弁当をとり、理玖と一緒に屋上へ向かう。


『悠馬〜、、勉強教えてくれよ〜!!』

「はぁ?なんで俺が、、」

『だって友達で一番頭良いのお前だし〜、、』

『お〜ね〜が〜い〜、、』

これでもか、と言うほどお願いされるので

「はぁ、、、、分かったよ、、。」

渋々今日の放課後、勉強を教える約束をした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『ご馳走様でした〜!』

「ご馳走様。」

理玖とダラダラ話しながら食べている間に、

昼休みは終わってしまった。

「はぁ、、読書したかったのに、、。」

『まぁいいじゃーん!最近二人で話すこと少なかったしw?』

_確かにそれはそうだ。


彼女の事が

頭から離れない。


いつもどこでも

彼女の声が

彼女との思い出が

彼女の顔が


頭の中に蔓延っている。

きっとそれほど

俺は彼女に依存していたんだろう。


あぁ。彼女となんて出会わなければ良かった。

『悠馬ー?おーい?』

「わりぃ。考え事してた。」

『おw?好きな子の事とかw?』

「ちげぇよ。」


咄嗟にそんな事を口にしてしまった。


彼女が消えてから、俺は嘘ばっかり。


「じゃ。また放課後。」

『え、あ、うん!』


一方的に話を切ってしまった。


ごめん理玖。


まだ立ち直れそうにないんだ。

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