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7件
更新まってますー
可愛いです🥰🥰🥰🥰文才✨
続き!短いです!
wki side
「今日も今日とて疲れたな……」
そんなことを言いながら、今日も疲れて鉛のように重い体を引きずっている。
普通こんな人が、世界で話題の明るい“だけ”の世界にいたとは想像がつかないだろう。
まぁ、これが明るい“だけ”の世界の実態。
知りたくもない現実だ。
俺は、主体的、客観的に見てもThe・ブラック企業と言える会社に勤めている。
いや、“勤めてしまった”。
ホワイト企業っぽく面接されるなら、社会人になってまもない俺たちは見事にその偽りに騙される
それにブラック企業と名高い会社なので、もちろんモラハラ上司もいる。なんならこの疲れの原因はその上司だ。
自分は全然働かないくせに、俺たちにだけ自分の仕事を押し付けやがって、おかげでこっちは残業三昧だ。
少し前までは俺は心身の限界が来るまで働かされ、時には倒れることもあった。
そう、“少し前まで”は
まぁ、要するに俺にも楽しみが増えたって訳だ。
この世界とは裏の世界にある【リンゴの園】
ここの酒は絶妙に美味いし、何よりオーナーが俺のタイプすぎる。
一目惚れしたと言ってもいい。
今まで家に帰るまで苦痛だったこの足が、今ではとても軽やかになっている。
「ふんふふんふふ〜ん♪」
鼻歌を歌いながら今日も【リンゴの園】へ向かう。
カランカラン
綺麗な鈴の音と、優しい歌が俺を包む。
「あれ?wkiさんじゃないですか!」
「どうもっ」
「今日も1杯飲みに来たんです?」
「まぁ、そんなところですw」
今日はついてるのか客がほとんど居ない。
なんせ老若男女入れる店だから、ここは大体席が埋まってる。
「今日は客が少ないっすね」
「そうなんですよねぇ、月曜日だから、まだ疲れが溜まってないんでしょうかねぇ」
オーナーと話すのも、俺のひとつの楽しみ。
この人と話していると自然と疲れが抜けてくる。
「はい、青リンゴのカクテル」
「お、待ってました〜」
ここの人気のカクテルである青リンゴのカクテルを一気飲みする。
これ、青リンゴの匂いがして爽快感がすごいから、すぐ売り切れるんだよなぁ。
「ぷはぁっ、おいひい〜〜///」
「ちょっとぉ、酔うの早すぎませんw?」
「んへぇ?よってらいよぉ///?」
「それのどこが酔ってないって言うんですかw?」
そう言って水を出される。
やべ、そういや俺お酒弱いんだった。
「ん〜〜///」
「水早く飲んでくださいよー」
「え〜〜///?じゃあ〜、オーナーがおれ におみずのまさせてくらさいよぉ〜〜///」
「えぇ?」
やば、俺なんてことを言ってるんだ。
まぁ、時すでに遅し。オーナーの目付きが変わった気がした。
「……ほんとに、いいんですね?」
「ん〜〜///いいからはらくぅ〜///」
チュ
「んっ…///」
クチュレロンチュジュルッ
「ん”んッ///!?」
ジュルッグチュッ
「ん”むッ、ん”んッ///」
ジュルルッ
「ん”〜〜〜〜〜ッ///!!!」
プハッ
「……これでいいですか♡?」
「はぇッ///?にゃ、にゃにしてッ///?」
「なにって、口うつs((((( 」
「わぁああああああッ///!?」
俺は急いでオーナーの口を塞いだ。
ほんとに羞恥心で死にそう///
「で、どうでした? 」
「ふぇ?ど、どうって///?」
「だから、気持ちよかったですか?」
「えぇっと……そ、その……///」
なんでそんな質問するんだよ!?ってツッコミを入れたくなったが、もうキスのことで頭がいっぱいだった。
正直いって……気持ちよかった……///
でもこんなこと言えるかって話。
「ねぇ、どうなんです?」
そう言って顔を覗き込んでくる。
ほんと、心臓に悪いからやめて欲しい。
「そのッ……ちよ……た……」
「ん〜?なんて言いました♡?」
「だ、だから!気持ちよかった!凄く///! 」
あぁ、言っちゃったよ、恥ずかしい///
オーナーってこういう所Sだよな…///
「ふーん、気持ちよかったんですねぇ♡そっかそっかぁ♡」
「wkiさんったらキスだけでここ、こんなになっちゃうんですねぇ♡」
ツンッ
「ッッッ///!?」
オーナーが指さした先には、立派にたった俺のもの。
「もう!からかわないでくださいッ///!」
「え〜?僕結構本気ですよ〜?」
「はぁ!?」
この人、どんだけ人をからかうんだ……//
「うぅ”!もう!ご馳走様でした///! 」
「あッ……ちょっと!」
omr side
「あッ……ちょっと!」
そう言って、客を止めようとするが相手はそそくさと出ていってしまった。
「詰めすぎたな……」
あの客はちょうど2ヶ月前くらいにここに来た。偶然見つけたのか、とても戸惑っていたのを今でも覚えている。
そんな姿に僕はもう一目惚れした。
あの人はwkiさんというらしく、ブラック企業で有名な会社に勤めているらしい。
見た目はとってもイケメンで、恨みたくなるくらいだ。でも、言動が可愛すぎるが故にギャップがえぐくて、僕の心は奪われていった。
「こんばんは〜!」
と、元気よく扉を開ける姿がとても愛おしかった。
今日は特に可愛かった日だ。
いつもは一気飲みをしないからすぐは 酔わないけど、今日はしたからすぐ酔った。
なんだよ……あの、火照って赤くなった顔、蕩けている目
絶対誘ってる……
チラッ
ふと、自分の下を見たら立派になっている自分のモノ。
「はぁ”ぁああああ…………」
どうしてくれるんだよ………
「……自分で処理するかぁ…」
「なに1人でブツブツ言ってるの?」
「うぉわっ!?」
「なんだよryoちゃんじゃん、ビックリさせないでよ 」
「あははwごめんw」
ryoちゃんは昔からの仲で、今でも一緒にこのバーを経営している。
「また、あのお客さんにちょっかい出したのw? 」
「だって、可愛くて……」
「言い訳は見苦しいよー?」
「うるさいわw!」
そんな何気ない会話をしていると、新たにお客が来た。
カランカラン
「ryokさ〜ん♡」
「うげ」
来たのは女の客。
どうやらryoちゃんにメロメロなようで、いつも胸を腕に当てるもんだから、流石のryoちゃんも苦手意識を持っていた。
「今日も会いに来ましたよぉ〜♡一緒に飲みましょ♡? 」
「ごめん、あの人僕じゃないと癇癪起こすからさwまたね」
「行ってらっしゃい」
癇癪起こすって……子供かよ…………
そう思いながら、wkiさんのことを考える。
「明日もほんとに来てくれるのかな……」
あんなことをしといて、ほんとに来てくれるのか不安になった。
「大丈夫だよ〜!あの人絶対mtkのこと好きだし!」
「あれ、ryoちゃん接客終わるの早すぎない?」
「いやぁ、アピールが強すぎてw」
「今日は度を超えてたの?」
「酔いに任せてキスしようとしてきたからね」
「うわぁ……(引」
「mtkもキスしたのに引かないでよwそれも客にさ」
「うぐっ……」
「まぁ、ちょっとアピールがすぎたので、出禁で♡って言っといたw」
「ナイスwww」
ryoちゃんは普段ほわほわしているが、一応最年長だ。怒らせるといちばん怖い。
前に、ヤンキーカップルが店を荒らしすぎて、ryoちゃんがブチ切れた時はどうしようかと思うくらい怖かったなぁw
「今頃あの客なにしてるかなぁ〜」
「泣いてるんじゃないw?」
「出禁言ったら、めっちゃ泣いてたよwなんでよ!なんで私が泣!?って言ってたw」
「A,貴方がアピールしすぎたからです。」
「あはははwwwwwwww」
「あ、もうそろそろ閉店時間だ。」
「店の入口閉めてくるね。」
「ありがと。」
そう言いながら、片付けを進めていると、ひとつのハンカチを見つけた。
「wki hrt……」
あの人のか、下の名前hrtって言うんだな……
フルネームは教えて貰えてなかったので、嬉しく思う自分がそこにはいた
「閉め終わったよー……って、そのハンカチあのお客さんの?」
「そうみたい、次きた時に返すか。」
「そうだね、じゃ、mtkまた明日ー」
「またね」
《今日の営業は終了しました。》