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恋。

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恋。

1 - 幸せなカップル

♥

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2025年02月10日

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佐久間のキュルキュルした目が好きだ。

好奇心旺盛で、愛嬌もたっぷりで。

メンバーカラーに染めた髪も、男にしては小柄なその体躯も、そのくせ誰よりもバネのある大きな踊りも。

みんなみんな、大好きなんだ。

全部、独り占めしたい。



俺が佐久間を見つめていると、翔太が近づいて来た。



💙阿部ちゃんって、そんな顔するんだな


💚え?


💙佐久間を好きで好きでしょうがない、って顔してたぞ。


💚///



思わず両手で顔を覆いそうになるが、バレてしまったのなら仕方ない。



💚翔太はさ


💙うん?


💚どうやってめめと付き合うことになったの?


💙あー///それ、聞く?


💚聞きたい!


💙……めめの押しに負けたから



翔太は照れくさそうに言った。

なんとなく、そうかな?とは思っていたけど、めめはかなり積極的に翔太にアプローチしたらしい。

何度も断ったが、決して諦めなかったのだと言う。



💚で?今は幸せ?


💙控えめに言って…


💚うん


💙めちゃくちゃ幸せ



翔太はそう言って、笑った。

その横顔は今まで見たどんな翔太よりも綺麗だと思った。





俺も佐久間を幸せにしたい。

翔太の話を聞いて、俺は心を決めた。

今日こそ好きだって言おう。

更衣室の外で待ち伏せして、ダンスの練習が終わった佐久間を捕まえる。



💚佐久間


🩷阿部ちゃん?



佐久間は目を丸くして驚いている。

俺が一度先に更衣室を出たから、まさか外で待っているとは思っていなかったのだろう。



💚ちょっと、いい?


🩷うん、大丈夫だよ?



佐久間と二人、誰もいないレッスン室へと入る。



…さすがに緊張して来た。



手のひらが汗ばむ。

それでも、この気持ちを今、ちゃんと伝えたい。



💚あの


🩷阿部ちゃん、俺、阿部ちゃんのことが好き


💚……えっ!


🩷えへへ


💚どうして??


🩷二人になれたから、言っちゃった



佐久間がにっこりと笑う。

俺を首を傾げて見上げるその顔があまりにも可愛らしくて、俺は夢見心地になった。

目の前の光景は、本当に起きてることなの?

夢でもいい。

自分の気持ちを伝えよう。



💚俺も、好きだよ…


🩷本当?嬉しい…



驚く佐久間。

こんな幸せな偶然があっていいんだろうか。くらくらするくらいの幸福感が一気に胸に押し寄せてくる。

佐久間は俺の手を握った。

佐久間の手はしっとりと柔らかい。

そして何よりも温かかった。



🩷じゃあ、俺と、付き合ってくれますか?


💚……はい、お願いします……



結局、佐久間にリードされて、俺たちは付き合うことになった。

思った形とは違ったけど、それでも俺の想いが実ったのは間違いなかった。





…あの時は信じられなかったけど、今、俺の隣りにはいつも、ピンク髪の可愛い恋人がいる。


俺の夢は叶ったのだ。


オフを利用して春先の郊外の海へ俺たちはやって来ている。

寄せては返す波の音が、心を鎮めてくれる。

佐久間と貝殻を拾っていたら、少し離れたところからめめの声がした。



🖤阿部ちゃーん!


💙おーい、そろそろ昼にしよう



二人が俺たちに手を振っている。

これからめめが作ってくれたお弁当を四人で食べるのだ。味は翔太のお墨付きだ。



💚大介、行こうか


🩷うん、亮平!!



差し出した俺の手を世界一愛しい人が握る。

俺たちのこれからは、きっと幸せに満ちている。




おわり。

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