コメント
2件
実はこのおくとーさんの作品でこのクレイジーラブが投稿される数日前に前垢っぽいところのクレイジーラブをみて、『最高すぎ‼︎続き出ないかな〜』なんて思ってたら数日後にこちらの垢の方で投稿されてて、ものすごくびっくりしたんですよ‼︎ びっくりしすぎてプロローグのところでコメントし忘れてた、、ww ほんとに最高です‼︎ 続きが楽しみです♪
注意事項は一話の冒頭部分をご確認下さい
ほんのり青赤
ここまで大丈夫な方のみどうぞ
「りうらぁー、入ってもええ?」
黒いコートを肩に掛けた高身長の男が、返事を待たずに扉を開ける
「…せめて返事を待て」
「すまんが急ぎの用がある。許せ」
通常運転の男にリウラは思い切り溜息をついた
「んで?用って何さ。俺今忙しいの」
「俺にはお前が寝る準備してる様にしか見えんけど」
「休憩も大事な仕事だと前に仰ったのはまろさんじゃないですか」
「まぁ身長伸ばす為にも睡眠は大事やもんな」
「たった今まろの給料が90%offされました」
「冗談ですよりうらさん」
まろと呼ばれた男…イフはジト目でそう返す
リウラもイフに負けず劣らずのジト目を披露する
これが裏社会を統べる組織の長と幹部の会話だ
因みに双方とも、昨夜はあまり寝ていない
「てか急ぎの用があるんでしょ。こんな会話してる場合なの?」
「してる場合ちゃうわふざけんな」
資料を取り出し謎に逆ギレをかますイフ
しかしその顔は至って真剣そのものである
「この前あの…なんとかって組織を潰したやん」
「ごめんけど俺ないくんじゃないから指示語でまろと会話できないよ」
「ほら、ビル爆破して勝手に自爆したチビ組織」
「あぁ、あそこね」
裏社会には『裏社会ルール』なるものが存在する
その名の通り、裏社会で生きる上で守らなくてはならない初代ボスが作成した掟なのだが
破る組織も一定数存在する
当然これは裏社会の治安を保つ為には守るべき掟なので、破る組織は治安を乱していると判断し、ダイスはそれ相応の対処を行う
ダイス直々にバチボコにしばきに行く場合もある
なので大体の裏社会の組織は金科玉条としてこの掟を守っている
「なんか命知らずな組織だったなぁって印象には残ってるよ」
「ただの馬鹿が調子乗ってダイスに歯向かってきた…っていうんならまだ良かったんやけどな」
動きが不自然すぎる、とイフは言った
「弱小組織があんなに堂々とルールを破って、何か策があるのかと思ったら直ぐに自爆」
「それにリーダーらしき男の最後の台詞が…」
『これで終わりだと思うんじゃねぇ゛!!』
『何時か必ず潰してやるからなぁっ!!』
『ダイスの虫けらどもが!!!』
「虫けらはどっちだって思った」
「俺もそう思った」
今までもダイスに潰された奴等がこういう感じのことを叫んでいるのは聞いたことがあった
所謂、自業自得というやつなので、リウラは別に憤りも哀れみも感じず聞き流していたのだが
…今回は何か引っ掛かる
「動きの不自然さから見るに、裏で操ってる組織があるって考えた方が自然かもしれん」
「一番ダルいやつじゃんそれ」
はぁぁぁっとリウラがわざとらしい溜息をついた
「…まろの出番なんじゃないの」
「ん?」
「報告書読んだけどさ、一人だけ爆発に巻き込まれたけど生き残った構成員の奴いなかったっけ」
「あぁ」
「そいつ何か知ってるかもじゃん。吐かせるべきじゃないの」
「その通り。なので吐かせようとしました」
その台詞を待ってましたと言わんばかりに、イフは鞄から新しい資料を取り出した
そこに貼られた写真には
一人の青年の姿が写っていた
「ホトケ・ラリマー20歳」
「組織の構成員の一人。爆発に巻き込まれ重傷やったけど一命は取り留めた」
「今は拷問部屋で大人しく捕まっとる」
つらつらと捕虜の説明を行うイフに、リウラは嫌な予感を感じていた
「拷問の手応えはどうだった?」
「本人曰く痛みに強いらしい。爪剥いだけど無表情貫かれたわ 」
「あっそう。頑張ってね」
「ボスを出したら全て正直に話すと言っている」
「…会ってこいって言ってる?」
「判断は任せる」
「馬鹿なの?」
そんなの罠を疑わない方がどうかしている
組織の仇とか言ってリウラに襲いかかるかもしれないのに
「一応言っておくが、その捕虜…ホトケは爆発によって負った傷害がまだ完治していない 」
「おまけに椅子に縛られてる。周りには武装した構成員がずらり。身体検査もした」
「いや…そんなこと言われても」
「あまり激しい拷問は出来ない。直ぐに口を割らせるならリウラが行くべきやと思う」
イフが拷問を行い、相手が死ぬことを懸念するレベルには傷が深いということか
「…」
リウラはもう一度ホトケの写真を見る
空色の髪と瞳
年齢の割には幼い顔立ち
右目の下にほくろが2つ
包帯とガーゼで傷跡が隠され、血が滲んでいた
「…分かった。会いに行く」
「良いのか?」
「手っ取り早く口を割らせるにはそれが良いでしょ。痛みで無理ならなおさら」
リウラは椅子から立ち上がり、イフを見つめる
「不安要素はさっさと潰さないと」
「流石リウラやな」
「その代わりちゃんと守れよ。俺のこと」
「勿論ですよ」
「てかふと思ったんだけど、ないくんに頼めば良くない?俺出動する意味ある?」
「確かに彼奴なら直ぐ情報とってきてくれるやろうけど…いくら優秀な情報屋でも大量の依頼同時進行は出来んやろ」
「…そっかぁ」
「リウラ、男に二言はないで」
「いや行くけどさ、本当にちゃんとその捕虜話してくれるの?」
いけしゃあしゃあと嘘の情報を吐かれては困る
それこそ面倒臭い
リウラはそれが心配だったのだが
「…まぁ、大丈夫やろ。多分」
「…?」
「そうと決まれば行くで、リウラ」
「あ、うん」
イフから不自然な返しをされ
少し違和感を覚えたリウラ
この後向かった拷問部屋で
捕虜に告白されるとは
思いもしなかったのである
改変が結構多めでした
前の方が好きな方はすみませぬ
次回:とても水赤(雑)
てか一話のコメント見たら思いの外待っててくれてた方がいらっしゃって嬉しくて泣きそう
頑張って書きます
閲覧ありがとうございました