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今日も仕事が終わった。
今日は午前中で仕事を終える事が出来た。
帰宅した私は玄関に着くなり脱いだ靴を揃える事もせず荷物を投げ置き2階の自室へと向かう。
雨戸を開けることを忘れて出ていってしまったので、締め切っていた部屋は昼間なのに薄暗く温い空気が漂っていた。
疲れていた私はクーラーを付けて、仕事着のままベットに横たわる。
疲れた日はなにも考えず、YouTubeで動画を流し見するに限る。
いつの間にか眠っていたのだろうか。
愛犬のけたたましい鳴き声で目が覚める。
下の階で鳴いているのだろうか。
愛犬の声を聞きながら、横になったままぼんやりと天井を眺めながらお腹でも空いたのかなと思う。
今は何時だろう。
雨戸は閉まったままで部屋の扉は閉じている。
外の明るさがわからない。
持っていたはずのスマホを手探りで探す。
スマホらしきものを手に掴み体の方へ引き寄せる。
スマホを手に取り時間を見ようと目を開ける。
すると視界の端に入った部屋の扉がなんだか無性に気になりぼんやりとしたまま目を向ける。
すると閉まっていたはずの扉がゆっくりと開いていく。
愛犬が鼻で押したのだろうか。
横になったまま名前を呼ぶが反応は無い。
半分くらい開いたところで扉は止まった。
眠いのになんだよ。要件があるなら声かけてよと心の中で悪態を着きながらゆっくりとベッドから立ち上がる。
瞼が重く半開きの瞳のまま扉へ向かう。
扉を開け閉めようとドアノブに手をかけようとした瞬間男性とも女性ともとれない低い声で
「した」
の一言が聞こえる。
え?と思いながら足元を見る。
両足首を足首を青白い手に掴まれすっと下へ引っ張られる。
愛犬がけたたましく鳴いている声で目が覚める。
何かデジャブを感じるが思い出せない。
薄暗い室内でうっすら目を開けてぼんやりと天井を見上げる。
視界の隅でゆっくりと扉が開いている気がした。