【tn side】
大先生に渡された書類に目を通す。
情報処理担当だからだろうか…。
きちんと内容は綺麗にまとめられている。
しかし、誤字脱字が多い。
このままでは書類をしっかりと保管できない。
tn「はぁ~……」
ため息をついて大先生を見る。
大先生はビクッと肩を震わせて、怯えた目で俺を見た。
……あぁ、やめてくれ。そんな目で俺を見るのは。
tn「…何で確認もできへんの?」
そう言うと、大先生は涙をためてうつむいた。
tn「…もう俺がやるから出て行ってくれ」
大先生は静かに部屋を出て行った。
それと同時にグルさんが部屋に入ってくる。
gr「その言い方はないんじゃないか?」
グルさんからの説教が始まる。
前までは反論していたものの、もうそんな気力もなくなった。
gr「聞いているのか?」
tn「っっ……」
グルさんも最近は気が立っている。
何故なら戦争が多くなってきているからだ。
だから俺も休むわけにはいかない。
グルさんが部屋から出て行ったのを見て、俺はまた書類に取り組み始めた。
~数時間後~
書類が一区切りついたところで俺は窓に視線を移す。
外は真っ暗で、時計は深夜2時半を指していた。
tn「…風呂、入るか」
俺はいつもこの時間に風呂に入る。
何故なら、この時間は誰もいないからだ。
いつもはうるさくても、この時間に起きている人はまぁいない。
風呂に入る前に服をすばやく脱ぎ、鏡の前に立つ。
鏡に映った俺の身体は切り傷や刺し傷ばかりで、醜くなっていた。
ついでに体重計にも乗る。
体重計の針は50キロを指し、さすがに自分でもヤバイかと感じる。
自分で言うのはなんだが、まぁそれなりに体格は良い方だと思っている。
そんな自分が50キロ…まぁいいか。
そんな事を思いながら風呂に入る。
身体の傷に水が染みこみ、痛いと感じてしまう。
痛いという気持ちを抑え込みながら、風呂につかり、俺は今日も一人反省会を始めた。
今日は…
tn「今日も、また大先生に強くあたってもうたな…」
「書類もまだ全部終わっていなくて…そう言えば、ご飯も食ってねぇな」
「…いや、俺はそれくらいしないとダメなんだ」
「…俺は…ダメで悪い子で、無能で…何もできなくてッ……迷惑しかかけれない奴なんや」
「人を傷つける事しか出来ないんや…やからッッ…」
一人反省会をしていると、感情が抑えれなくなる。
俺は勢いよく風呂を上がって、自室へと急いだ。
コメント
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トン氏ー! 抱え込まないでくれ
トンチ、また神作品を生み出す予感