テラーノベル
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?「い…ろォ…」
ん…?誰か呼んでる…?
?「おいコラァ!!起きろってんだろォ!!」
🌸『ぎゃああああ!』
実弥「やっと起きたかァ…この寝坊助がァ」
実弥「出ろ、稽古すんぞォ」
🌸『し、師範…もう少し優しく起こしてくれてもいいじゃないですかぁ…』
実弥「何度も起こしたわァ」
実弥「ん…使えェ」
🌸『??手ぬぐい、ですか…?』
実弥「落ち着いたら稽古場なァ」
あぁ…またあの夢か…
あれは私がまだ小さかった時のこと。
我が家は硝子細工屋だった。
夜遅くまで工房で作業をする父のためにと夜食を届けに行った母がなかなか戻らないことが心配でこっそり工房まで行ったんだっけ
🌸『…お父さん?お母さん?』
工房の戸を開けるとそこには血まみれで割れた硝子の上に横たわる母、そばで何かを貪る父だったもの。
地獄絵図だった。
父「グルルル…」
🌸『ひっ…』
逃げたくても動けなかった。
その瞬間誰かに腕を引かれた。
?「走れェ!!」
無我夢中だった。その後男の子は
「後で迎えに来る。ここに隠れてろォ」
といいどこかへ走っていった。
朝になりあの子が迎えに来てくれて 、自分の家へと招き入れてくれたんだっけ。
優しいお義母さんに可愛い弟妹達…
🌸『兄さんっ!!!玄ちゃんが犬助けようとして池に落ちた !』
実弥「…あはは!ドジだなァ」
🌸『笑い事じゃないよぉ!』
うちはとても裕福って訳じゃなかったからなぁ
義父「おい。お前、ついてこい」
🌸『…はい』
義父「ほらよ。この顔なら禿にでもなんだろ」
婆「はい、まいd」
実弥「返せ!!こいつは売りもんじゃねェ!俺の妹だァ!!!」
🌸『に、兄さん…!』
実弥「逃げるぞ!!」
お義父さんに売られかけたこともあったっけ笑
色々あったけど幸せだったなぁ。
あの日までは…
🌸『はぁ…そろそろ行かないと流石に怒られるな…』
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