【tn side】
tn「本当に…宣戦布告するんか?」
俺が聞くと、総統…グルッペンは言った。
gr「当たりまえだろう……本当に胸糞悪い…」
軍事力がすごいと言われ、周りの国からも恐れられているK国。
軍事力はすごいが、カースト制度が酷く、国民の4分の1は奴隷として扱われているといわれている。
総統の機嫌次第では大量虐殺も行われているのだとか…。
まぁ兎にも角にも胸糞悪い、人間だとは思えない国だ。
gr「…人間を…何だと思っているんだ…」
そんな会話をしたのが一週間ほど前の事だった。
今はその噂のK国との戦争中。
俺とコネシマは総統の首を捕りに行っていた。
総統「奴隷はこの世に必要なんだよ?俺は正しい事をしているんだ」
…本当に胸糞が悪い。
怒りが沸々とこみ上げてくる。
隣にいるコネシマも、怒りを露わにしていた。
総統「おい、奴隷!!」
総統がそう呼ぶと、一人の華奢な男の子が出てきた。
身体には痣が大量にあり、赤黒くなっていた。
総統はその子を殴った。
奴隷と呼ばれたそいつは一瞬倒れたが、すぐに立ち上がった。
総統「この奴隷は完璧なんだ。俺が殴ろうが蹴ろうが、無理やり犯そうが、抵抗も何もしない。顔色一つ変えない。」
「人はな、自分の事で精一杯なんだ、皆奴隷にならないよう、必死に働いている!!奴隷がいる事がどういう事か分かるか?!」
「人を働かせることができる!!人が働けばどうなる?社会は動く!!!」
「そうやってこの国は作られているのだ!!!」
気付いた時には銃の引き金を引いていた。
それほど怒りが強かった。
総統は呆気なかった。
俺の銃の玉が脳天に直撃したのか、そいつはすぐに倒れた。
コネシマに連絡を頼み、俺は総統が本当に死んでいるか確認した。
本当に死んでいた。
こんなんが総統で国民は大変やったやろうな…
これで少しは皆助かるかな…
そんな事を考えていると、あの男の子が目に入った。
総統が自分の目の前で死んだ今でも顔色一つ変えず、ただ総統の死体を見ている。
kn「なぁ、トントン…」
コネシマが申し訳なさそうに俺に聞いてくる。
tn「なんや?」
kn「この子…俺らの軍に連れて帰ったらあかんか?」
そう言い、男の子の手を握った。
tn「あかん言うても連れて帰るやろ。別にええよ」
そう言うとコネシマの顔は明るくなった。
普段「心がない」と言われているコネシマだが、ちゃんと心はある。
男の子はやはり顔一つ変えず、ただ俺らに着いてってくだけだった。
✂︎—————–㋖㋷㋣㋷線——————-✂︎
新連載~!!
今度こそ自分なりの神作になりますように…。
コメント
4件
すごく、ものすごく楽しみです!!(人*´∀`)。*゚+
今までの作品も神作でしたけど、これも神作の予感…!!