とある日、俺はソファに座り、足には元貴が膝枕でごろんと転がっているのんびりとした束の間のオフ時間を楽しんでいた。
スマホでSNSをチェックしていると可愛い猫の動画が出てきてつい微笑んでしまう。
目がまん丸黒目の白に耳のあたりが黒い柄のねこちゃん。気が強そうな顔をしているのに飼い主にゴロゴロと擦り寄って甘える姿にギャップ萌えしてしまう。ついニヤニヤしてしまっていたのか、元貴が俺を下から見上げている。
「なに、えっちな動画でも見てんの?ニヤニヤしてる」
「んなわけないでしょ、恋人の前でそんなの見ないから」
「ふぅん、じゃーなにをそんなにニヤついてるの。ってか俺がいない時は見てるわけ?若井ってば、いやらしい」
納得してない元貴が少し目を細めて睨んだ。
「そんな噛み付くなよ···ほら、これ。にゃんこの動画!可愛いでしょ」
動画を見せると先ほどの猫は擦り寄りペロペロと飼い主の顔を舐めている。
「可愛いよなぁー」
「···若井は甘えられるのが好きなの?」
「···まぁ、こんな可愛いのに甘えられて嫌な人いないんじゃない?ほら、この子ゴロゴロいってんの」
元貴は自分スマホを机に置き、体を起こすと横からひょい、と俺のスマホを取り上げてそれも机に置いてしまう。
「ん?どしたの?」
元貴の白く俺よりは華奢な腕が首に回される。そして顔が近づいたかと思うと。
ぺろり。
「んぁっ?!」
元貴が俺の鼻を舐めた。
驚く俺を他所に唇、頬、耳とぺろぺろとさっきの動画の猫のように舐める。
「ちょ···ッ、ん···もときったら」
「···にゃー」
真っ黒まん丸おめめ。
白い肌に黒髪の可愛い子。
「···可愛すぎでしょ」
恥ずかしそうに笑って顔をすりすりと胸元に擦り寄せる。
「···やば」
ちらりと時計を確認した俺はその可愛い子の服を脱がせ、自分も服を脱ぐとお返しとばかりにその首筋や胸元をペロペロと舐めてやる。
「ぁッ···、ん、ぁ···」
うっとりと気持ちよさに浸る顔を見て更に気持ちが昂る。
そしてローションをつけた指で後ろを解してとろとろになったところに自分のをそっと充てがい、ぬちぬちと入り口を擦る。
「···欲しい? 」
赤く染めた頬の元貴が、コクコクと首を縦に振る。それだけでもすぐに奥まで挿れたい気持ちが押し寄せるが、ぐっと我慢して先だけ、入るから入らないか···更に焦らす。
「ンッ···、なんで···欲しい···」
腰をもじもじと動かし、おねだりされる。
「元貴は今、ねこちゃんでしょ?ちゃぁんとお願いしてよ、さっきみたいにないて」
「ぇ···ぁ·····お願い、若井のが欲しい···にゃあ」
あ、やっぱりこれやばい。
俺って、こんな性癖あったんだ、と思いながら、奥まで一気にぐっと挿れると元貴の背中がくっと反る。
「ん゛にゃぁぁっ」
可愛く鳴く元貴の中、良いところを突いてやる。きゅっと締め付けられ、なんだか今日はいつもより2人とも早く限界を迎えてしまう。
「あ、···ンッ···若井···い、いっちゃぅ···」
奥に熱いものを出したとき、元貴も同時に達してその白い肌を汚した。
くたり、と蕩ける元貴の頭を撫でてから綺麗にしてやる。
服を整えてソファに座ると再びスリ、と甘えてくる元貴を抱きしめる。
「···元貴のせいで新しい性癖見つけちゃったかも。しっぽ買っても良い?」
「···変態」
「ぐっ···。可愛がってあげるから、いいでしょ?ねぇ、お願い」
ふわふわの髪を撫でる。
猫耳に、ふわふわのしっぽ。
想像するだけでまたしたくなる俺はやっぱり変態かもしれない。
その柔らかな頬にちゅ、とキスをしてじぃっと見つめる。
ぷぃっと目を逸らした元貴は耳を真っ赤にして。
にゃあ、と一言鳴いてみせた。
あ、やっぱ俺、変態だわ。
元貴限定で。
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