保健室の静かな午後。
ベッドの上で、元貴がゆっくり瞼を開けた。
元貴『……若井、?』
微かにかすれた声が、静寂の空気に漂う。
寝起きのぼんやりした表情。
そして、元貴が寝返りを打った拍子に、
制服の襟が思いきりはだけ、
細い首筋と鎖骨、柔らかな胸元が、
不意に目の前に晒された。
その一瞬、息が止まる。
火照った頬、微かに下唇が震えている。
乱れたシャツの隙間から、
淡い呼吸が上がり下がりしているのが見える。
…もう我慢できない、
心臓の鼓動がうるさいくらい大きく響いた。
元貴がこちらを見て、
少し戸惑ったみたいに名前を呼ぶ。
元貴『若井…、?』
か細く甘いその声に、
俺の中の理性は一瞬で溶けてなくなった。
滉斗『……ごめん、もう無理、』
そう呟く。
すると元貴は驚いたみたいに、
大きく目を見開くけど、
同時に、恥ずかしそうな赤みが、
頬を染めていった。
ベッドに手をつき、体をかがめる。
今にも消えそうな元貴の柔らかな吐息が、
熱っぽく頬にかかる。
そして、そのまま唇に重ねた――
震える感触。
柔らかさと、微かに濡れた温度。
最初はただ触れるだけのキスだった。
元貴が短く息を呑む。
元貴『……っ!』
一度唇を離す。
唇と唇が離れる音とともに、
元貴から切なげな吐息がこぼれる。
元貴『…若、井……?///』
うわずった声。
迷いと戸惑い、
でもどこか拗ねた安心したような響き。
もう一度――
いや、もう何度だって。
抑えきれずまた唇を重ねる。
痛いくらい切なくて、苦しいほど優しい。
元貴の吐息が、
今度はほんの僅か震えを帯びて、
自分の口元を掠める。
元貴『…ん、ふ……』
甘くか細い声が、
耳の奥まで刺さってくるようだった。
無意識に、
首筋や耳元にもそっとキスを落としてしまう。
元貴が思わず体を強張らせた。
元貴『や、ちょっと…若、井……///』
拒む声なのに、
どこか許してしまいそうな気がした。
その表情が可愛くて、また唇に引き戻される。
滉斗『大好き、、
…ごめん、こんなこと……
本当は我慢するつもりだったのに、』
熱を孕んだ囁きが、
2人の距離をいっそう近くする。
もう一度、二度、三度――
何度でも、唇が離れ、重なるたび、
元貴から柔らかな吐息と、
小さな声が伝わってくる。
元貴『……ふ、ん…あの、苦しい…///』
それでも離せなくて、
額をそっと重ねて息を吐く。
滉斗『好きすぎて、
どうにかなりそうだった…、
嫌なら、ここで止めるから……』
問いかけると、元貴は少し震えたまま、
不安そうな目の奥で、静かに頷いた。
元貴の全てを包み込みたくて、
ただ愛しさと衝動でまた唇を重ねる。
保健室の静寂の中で、
2人の吐息とキスの音だけが微かに響いた。
コメント
6件
🥱🙁😟😳😆😇って感じです。 お願いします(?)