🇦🇹 え〜っと、どんな症状だったっけ……?
🇩🇪 全く…変わっていないな、笑
数年経っても相変わらず忘れっぽい彼に
思わず笑いが込み上げてくるドイツ。
🇦🇹 ほんと、治せたらいいんだけどねぇ…
おっと…本題を忘れそうになってた
🇩🇪 あぁそうだな……
もう一度オーストリアに説明した
🇦🇹 う〜ん…やっぱり珍しいね
精神面とかの問題なのかな…
やはり検討がつかないようだ
まあそうなる理由もよくわかる。
🇦🇹 『もう1人の自分が出てきた』ってのは
今までに何回起きたかは覚えてるかい?
🇩🇪 ああ、一回きりだな…
🇦🇹 その時その自分と会話とかは?
🇩🇪 さっきも言った通り、あれだけだ。
※7_ 瓜二つなソイツ より
🇦🇹 幻覚とかだといいんだけどね……
あっ…!
何かを考えついたように呟くオーストリア
🇦🇹 確かその時は会議中だったんだよね?
もし幻覚ならその時に君が言ったことも
皆には聞こえているはずだけど……
🇩🇪 なるほど………
確かに、と納得したドイツは
あの時の記憶を掘り返してみることに。
ー ドイツさん大丈夫ですか…?!
ー 魘されてるように見えたんですけど…
あの時、俺が目を覚ました時。
日本は『魘されてるように見えた』と言っていた
ならば…幻覚ではないのかもしれない
🇩🇪 おそらくだが…幻覚ではない
俺の記憶上はな……
🇦🇹 うーむ…なるほどね
幻覚も違うとなると一体なんなのか…
今までにない症例に頭を抱えるオーストリア。
🇦🇹 もう1人の自分と対話……ね
夢とは到底考えにくい…
ちゃんと会話は成り立ってるし…
🇩🇪 そうだな……
🇦🇹 ドイツ自身に起きた事とかないかな?
昔でも最近でも構わないから
🇩🇪 ……
医者のオーストリアでさえも”あの事”は
言えていないし言っていない。
やはり言ったほうがいいのだろうか
🇩🇪 …少し長くなるが、聞いてくれるか?
思い切って話してみることに。
🇦🇹 もちろん。何でも聞くよ
静まった病室
空いている窓の外を覗けば
しんしんと降る雪
小さな小さな雪の結晶が1つの花に舞い降りる
真剣に話すドイツと真剣に聞くオーストリアを
窓際にあるカンパニュラが見守った。
あぁ、今日は寒いな……
コメント
3件
I really love this novel! Your expressions are very nice.
神だよぅ最高だよぅ語彙力どっか行って上手く褒められないよぅ
続き来たぁぁあぁぁあ!!!!今回も最高すぎる!!!!あのことってなんなんだろー!続き楽しみにしてます