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ひたむきに、あなたへ

第132話 - 第6章選ぶべき道第132話

2025年09月10日

#青春恋愛

#ラブコメ

藤原ひまり

「そ、それは……！」

華は必死に言葉を探した。けれど、口から出てくるのは支離滅裂な断片ばかり。

「律さんは……その……頼りになるし……すごく真面目で……」

律はじっと耳を傾けている。

逃げ場のない視線に、華の胸はますます苦しくなった。

「……だから、その……私……」

声が小さく震え、最後の一歩を踏み出せない。

けれど、頬を真っ赤に染めながら必死に言葉を紡ぐ姿が、律の胸にまっすぐ届いていた。

（……ここまで言わせて、俺は何してるんだ）

律の喉がごくりと鳴る。

二人の間の空気は、次の一言で大きく変わってしまいそうだった。

ひたむきに、あなたへ

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藤原ひまり

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