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こと🎀🌌
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初めての沈黙
夜。
部屋は静かだった。
👁️🗨️はソファに座り、いつも通り笑っていた。
その笑顔は穏やかだった。
Ი𐑼が部屋へ入る。
「👁️🗨️。」
「はい。」
「今日の報告をしろ。」
少しだけ間が空く。
「……特にありません。」
その返事は自然だった。
自然すぎるほどに。
Ი𐑼は数秒間、👁️🗨️を見つめる。
「そうか。」
それ以上は何も聞かなかった。
⸻
その夜。
👁️🗨️は一人になる。
袖を握る。
机の引き出しを開ける。
中には、誰にも見せなかった手紙が一枚。
病院の診察券。
割れたアクセサリー。
そして、消せなかったメッセージの履歴。
全部、隠した。
「……言わなかった。」
小さく笑う。
「初めて。」
「隠し通せた。」
笑っているはずなのに、胸の奥は重かった。
「これでいい。」
何度もそう言い聞かせる。
⸻
翌朝。
Ი𐑼はいつも通りだった。
「おはよう。」
「おはようございます。」
何も変わらない。
何も聞かれない。
👁️🗨️は少しだけ安心する。
「……本当に気づいてない。」
そう思った。
⸻
しかし、その日の夜。
Ი𐑼が静かに口を開く。
「👁️🗨️。」
「はい。」
「一つ確認する。」
「昨日、『特にありません』と報告したな。」
👁️🗨️の肩が小さく揺れる。
「……はい。」
「私は信じた。」
静かな声だった。
「だが、お前は昨日から一度も心から笑っていない。」
沈黙。
「報告を疑ったのではない。」
「お前の様子が変わったことを見ていた。」
👁️🗨️は目を伏せる。
「……。」
「今回は、お前は嘘を隠し通した。」
その一言に、👁️🗨️は息をのむ。
「だからこそ分かった。」
「本当に苦しい時のお前は、嘘がうまくなる。」
涙が一滴落ちる。
「……ごめんなさい。」
「謝罪は禁止だ。」
Ი𐑼はいつもの口調で続ける。
「今回は見抜けなかった。」
「だが、次からは一つだけ覚えておけ。」
「隠し通せたことは、お前が一人で苦しんだという事実を消さない。」
👁️🗨️は唇を噛み、静かに頷く。
「……はい。」
部屋は再び静かになった。
けれど、その沈黙は秘密を抱え込むためではなく、いつか本当のことを話せる日を待つような、静かな時間だった。
コメント
1件
うわあ、この第90話、胸がぎゅっとなりました……。沈黙の重さと、それを「見抜けなかった」と認めるᲘ𐑼の誠実さが印象的です。「苦しい時ほど嘘がうまくなる」って、本当にそうだよなあと思いました。最後の「いつか本当のことを話せる日を待つような静かな時間」という一文に、少しだけ希望が見えた気がしてホッとしました。かほさん、丁寧な心理描写、素敵でした。