テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
目覚ましの音が部屋全体を覆う。
温かいぬくもりから冷え切った空気が身体全体に伝わる。
音のなる場所を手当たり次第で探しながら、目覚ましの音を止める。
時刻はa,m,8:00。
ただいま今世紀最大に大寝坊をし、朝から絶望感MAXの長瀬ゆき。
リビングに移動し、兄・長瀬翼に文句を言う。
ゆき「ちょっと、翼!また私の目覚まし勝手にいじったでしょ!」
翼「いや、騙される方が悪い。」
ゆき「はぁ?」
ゆきが刑務所から釈放されたのが、約2週間前。
それまで2年間はずっと刑務所で大人しく罪を償っていた。
彼女は元々、重罪を犯していない。
ただ、犯罪組織を立ち上げ多くの命を組織全体で奪ったことは立派な犯罪なので逮捕はされている。
2年間の刑期を言い渡され、今に至る。
朝ごはんを食べ終え、パソコンで就職先を探す。
とは言ったものの、26年間まともに働いていなかったため今更拾ってくれるところなんてなく1日を終える。
ゆき「やっぱりここもダメかぁ…経歴なんてろくなもんじゃないしなぁ…」
翼「お疲れ、これ飲むか?」
ゆき「んっ、ありがと。」
翼がアツアツのココアを差し出す。
翼「とは言ったものの、やっぱいいところ見つかんねぇか…俺もそろそろ警察官辞めて他の仕事したいし一緒に探すかな…」
そんなことを言いながら、早くも1日が終わる。
ゆき「ハァ…」
翼「ため息なんてついてどうした~?」
ゆき「あっ、いや何でもない!」
翼「…あのなぁ、約束しただろ?ルールその3!困ったときは人を頼る!お前が一人で抱え込んでまたぶい姫みたいになっちまったらどうするんだよ?それに次犯罪を犯したら、俺もさすがにお前の味方は出来ないしお前は死刑になるんだぞ?そんなんなる前に…」
ゆき「あー、はいはい。分かりました。言いますよ、お兄様。」
翼「んで、どうしてさっきため息なんてついたんだ?」
ゆき「…あのね」
私は最近変な夢を見る。
その夢は、赤い着物を着た身に覚えのない知らない女性が誰かに何かを話している。
口パクだから話してる内容は分からない。
ただ、これだけは言える。
その女性といると翼やあっくんたちと一緒にいるようにとてつもなく心地いいと。