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《なつ視点》
ピピピピッ
「ふぁぁ……眠すぎ。」
今日は高校の入学式。
普通こういう時は、母親なんかに
「起きなさーい!今日は入学式でしょー!」
なんて言って起こされて始まるんだろう。
でも家はそうじゃない。
母は朝早くから仕事に行く。一緒にいられるのは夕飯の時くらいだろうか。
「準備するか…」
マスクをつけて 洗面台へ向かう。
これが俺のルーティンだ。
髪を整えて、制服に着替える。
「うわぁ、ブレザーだ…」
中学は学ランだったので、ブレザーには少し憧れがあった。
高校生らしくて少しテンションが上がる。
「腹減った…」
母はいつも手紙をテーブルの上に置いていってくれる。
『なつ。入学おめでとう。
見に行けなくてごめんね。
冷蔵庫におかず入れときました。
温めてご飯と食べてね。
お母さんは先に出ます。気をつけて学校に向かってね。いってらっしゃい。 』
忙しいはずなのにいつも暖かい置き手紙を置いていってくれる。
「いただきます。」
母の料理はすごく美味しい。
おふくろの味とはまさにこの事だろう。
「…ご馳走様でした。」
いつものルーティンをすませ、スカスカのスクールバックをもって家を出た。
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