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蒼羽@不定期投稿
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#主人公最強
杯雪乃
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入社当初、同期の洋子を見た時に感じたのは『気に食わない』という想いだった。
パッと見て美人! と思える派手さはないけれど、洋子はスッキリとした清潔感のある女性だった。
長い黒髪が綺麗で、黒目がちの目は牝鹿を思わせる。
バランスの取れた体をしていて、運動をしているからかスタイルが良かった。
洋子はすぐに周りと打ち解けて、『感じのいい人』として馴染んでいった。
入社当時の私は地味な女で、コンタクトを入れるのが恐くて眼鏡を掛け、自分に似合う服が分からずメイクも知らなかった。
胸が大きいから、余計に着る服に迷い、下手な物を着ては太って見える、もしくは野暮ったく見えるのが悩みで、お洒落を諦めていた。
入社後、親交を深めた洋子は私に似合う服や、胸のボリュームを抑える下着などを教えてくれ、垢抜けるためのメイクも教えてくれた。
その結果、後輩ができる頃にはすっかり垢抜け、自分に自信を持てるようになっていた。
洋子には感謝しているけれど、そんな彼女が周りに慕われ、中心人物になっているのを見るとモヤモヤする。
垢抜けた今の自分なら、洋子がいる場所にいてもおかしくないのでは……と思ったのだ。
私は洋子の振る舞いや言動、持ち物などをチェックし、少しずつ彼女を真似ていった。
洋子ならこうするだろう、と思った事を実行していくと、周りから『飯島さんって思っていたより面白いね』と言われるようになった。
(私にはもともと素質があったんだ)
そう思った私は、洋子が気に入っている服屋に入り浸り、新作が出たらすぐに買った。
洋子が使っているコスメもすべて買ったし、洋子が通っている美容室やサロンにも通った。
洋子と同じバッグを持ち、同じチャームをつけた時、彼女にこう言われた。
『……悪気がないのは分かっているんだけど、あまり同じ物を持たれると、バッグを間違えてしまう可能性があるから、もう少し差別化を図ってもらえると助かるな。私も気をつけるから』
それを聞き、私は何も悪い事をしていないのに、物凄く責められた気持ちになった。
洋子と懇意にしている女性社員まで、ヒソヒソと『真似女』と言っているのを聞いて、とても不快になった。
――きっと洋子も、陰で私を悪く言ってるに違いない。
そう思った私は、洋子と親しくしている主任――安藤さんを味方につける事にした。
コメント
1件
みぅです、読みました🥀 第5話、すごくヒリヒリしました…。最初は憧れだったのに、気づけば嫉妬と自己正当化でねじ曲がっていく心理描写がリアルで、読んでいて胸が苦しかったです。同じバッグを持った時の洋子さんの冷静な指摘にもゾッとしました…。次、どうなるのか気になります。更新ありがとうございます🌙