第3回目テノコン作品
『俺とキミの好きが重なる時』
スタート!
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藍光高校に通う俺鬼島一真は幼馴染の濱島愛美に絶賛片想い中だ。
愛美「ちょっと一真!聞いてんの?」
一真「え?あっー…何だっけ?」
愛美「もう…アンタの誕生日の話をしてるの!来週でしょ!」
一真「そうだったな…今年はある場所を貸し切りにしてパーティーをするんだ!父さんがいい場所を見つけてくれてな…高校生になって初めての誕生日だからって!」
愛美「おじさん休みとれたんだ?よかったじゃん!その日ぐらい甘えなよ?」
俺の親父は世界中を飛び回っている凄腕の医者で母親はそれをサポートしている看護師
誕生日に中々帰ってこれないのを気にしていて今年は派手にやろうということからホテルの一室を貸し切りにしてそこで誕生日パーティーをやることにしたのだ。
一真「愛美は来るの?いつも終わりにちょこっとしか来ないけど」
愛美「今年は最初から行く…今年しか行けないだろうし」
一真「何で?」
愛美「私ね____」
一真「は?」
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一真の誕生日まで後5日
今日は彼への誕生日プレゼントを探しに来ていた。
愛美「これは子供っぽいしな…凪ー?いいのあった?」
女子の自分だけじゃ不安で従兄弟の鞍馬凪を連れてきていた。
凪「適当にキーホルダーでよくない?」
愛美「ダメ!チャンスは今年しかないんだから!適当なんてダメ!」
凪「だったらもったいぶらず早々言えばよかったものを」
愛美「今になって後悔してる…今まで通りっていつなくなるかわからないんだね」
凪「ったく…手の掛かる妹だな…仲間にも聞いてやるよ今の男子高校生が何をほしいか」
そう言って凪はスマホで何人かにメールを高速で送る。
凪「キーホルダーとかメモ帳、記念なら手紙もアリじゃないかだって」
愛美「手紙か…考えたことなかった」
凪「文才ねぇからな、頭いいくせに」
愛美「余計なお世話よ!!バカ凪」
そして一真の誕生日会当日ーー
案内されたホテルの一室に入ると豪華に飾り付けされた部屋に食事と飲み物そしていつもの面子が揃っていた。
一真「愛美!本当に最初から来てくれたんだ」
愛美「最初からって約束したじゃん」
凪「一真くん、誕生日おめでとう」
一真「凪さん!ありがとうございます」
愛美「私、飲み物もらってくるね」
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一真「あの…凪さん」
凪「愛美、明日の便でフランスに発つそうですよ…お見送り行くんですか?」
一真「どうしようかな…それに俺愛美のこと好きだけど…多分愛美は俺のこと」
凪「伝えてみなきゃわからないでしょ」
コイツら最後まで手が掛かるな。
お互い好き同士のくせにびびって前に進めないで……
凪「アイツ、帰ってくるかわからないんだ…気持ち伝えないと後悔するけど?……ふっ、お前らお似合いだから応援してぇんだ」
小さく笑い応援すると伝えた。
一真「俺は……俺の答えは__」
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翌日のお昼頃
凪「じゃっ、着いたら連絡しろよ」
愛美「寂しくなったら連絡しなさいね?」
凪「余計なお世話だ!ってこんなやり取りもできなくなるんだな…友達できたら写メ送れよな」
愛美「そっちも…彼女できたら報告しないさいよ」
凪「できねぇよ…多分一生な」
愛美「いつまでもアンタのお守りはごめんよ」
私はきょろきょろして会いたい人の姿を探す。
凪「一真くん探してるのか?」
愛美「そ、そんなわけないでしょ…言いたいことは手紙に全部書いたし」
嘘、手紙には一言しか書けなかった。
『好きでした、バイバイ』
愛美「そろそろ時間だから行かないと…また連絡するね」
そう言って私は受付を済ませようとすると
一真「愛美ー!!」
愛美「一真…?」
そこには息を切らした一真がいて手には私が昨日渡した手紙が握られていた。
一真「め、愛美…間に合ってよかった…どうしても伝えたいことがあって」
愛美「なに?」
一真「俺…ずっと愛美が好きだった!今もきっとこれからも好きだ!遠くに行っても俺の恋人でいてくれませんか!」
愛美「……こそ……だよ」
一真「え?」
愛美「こちらこそ!よろしくだよ!」
一真は力の限りで私を抱きしめる。
一真「愛美…大好きだよ…いってらっしゃい!」
愛美「私も…一真のことが大好き!行ってきます」
一真/愛美「(お互いの好きが重なったとき俺たち/私たちは約束した__)」
『また笑顔で会おうね』
Fin.