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「瞬ちゃん….私なのに…」
「じゃあここで問題な」
「俺と俺の大切な人がした初めての約束はなーんだ」
瞬ちゃんはまるで私をバカにしたように
問いかけた。
そんな問題、楽勝すぎる。
私と瞬ちゃんがした初めての約束は
「また縁側でラムネ、一緒に飲もうね」
だった。
「…え、本当に…」
「うん!本当だよ!」
「…なんでそんな地味になったんだ?」
「前の方が可愛かっただろ」
「まさか俺が引っ越してからなんかあったとか…」
「違う違う!わざと地味になったの」
「…そう」
「瞬〜?何してんだ〜?先行くぞ〜!」
遠くから瞬の友達らしき人が呼んでいた。
「あ、俺、もう行かなきゃ」
「蜜も早く来いよ」
「ちょっとしてから行くよ」
そう言って瞬は私に背を向け、
屋上に向かった。