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「ふぅ…何とか間に合った。」
ニクソンは一安心するかのように胸を撫で下ろした。開始時刻まで残り1分だったみたいだ。アイザックの一言がなければ、一体彼らはどうなっていたのだろうか。
「もし遅れていたら、どうなってただろうな、アルペンハイムのお嬢ちゃん。」
「公の場でそんな事言わないで。」
からかいにきたニクソンに、ニーナは冷たく対応した。
「ほら、そこのお前たち。早く隊列を組むのサ!」
とある指揮官がダグラス達に命令する。左目には眼帯を付けていた。
「はい、すいませんでした。」
ニーナは彼に謝り、穴が開いた隊列をようやく塞いだ。厳重な雰囲気の中で、COMA軍部の入隊式が始まった。
「これより、入隊式を始める。一同、礼!!」
「…あれが、ニーナさんのお父様。ヨーゼフ・アルペンハイムさんです。」
「そうか…」
セシルは小声でダグラスにささやいた。ダグラスは顔の方向を変えず、セシルの話を聞き続ける。
「こんな場面以外、めったにお目にかかることなんてないんですよ!」
「そうなのか。」
「その通りですよ、ダグラスさん。僕、ずっと会ってみたかったお方ですからね。」
「…」
「興味ないんですか!?」
「田舎育ちだ。都会のことなんて分からない。」
2人が談笑を続けている最中、いつの間にか大総統の話が始まっていた。
「あれが、COMAの大総統…ルートヴィヒ・ケルヒェンシュタイナーさんですよ!!」
「なるほど。」
「驚かないんですか?とっても偉大なお方ですけど…」
「えぇ、COMAに新たな若い子たちが入隊されたことを、吾輩は大変嬉しく思っておる。」
威厳がある声でスピーチを始めたのは、もちろん大総統である。顔のシワは至る所まで深く、よく近世の貴族で見かける口髭をたくわえていた。完璧な白髪ではあるが、髪のつやめきはいまだに衰えていないそうだ。
「今年もいい子が入隊してくれたそうだな。光栄だ、光栄。これからだが、お前らには班に分かれて行動することが主になるだろう。」
「…班に分かれるんだ。私たち、一緒になれるかなぁ。」
ニーナが小さく話した。
「まずは…アイザック、セシル、ダグラス、ニクソン、ニーナ、マグダレーナ、ライナルト。」
「よ、呼ばれましたね。しかも僕達全員一緒ですよ。」
「これからは、お前らは”エディ”という男とともに行動してもらう。ほら、エディ。何か彼らに一言頼む。」
隻眼の男が台に上った。整えられていない白髪交じりの茶髪であり、あごひげが点々とある。
「よぉ!!俺はエディと言うサ!!」
「あれが、エディ………」
「これからなんだが、俺がお前を見ることになったサ。よろしくお願いサ。ちなみに、俺の階級は3、いい階級だがそのうちの最底辺サ。」
「底辺…それでもすごいですよ。」
「はぁ。」
ライナルトは目を伏せた。
「こんな人の管轄下に置かれるとは、私はたまらん。」
「それでも指揮官としての才能は一品級サ。」
「嫌いだ。」
「エディ…さん。よろしくお願いいたします。僕、貴方のような指揮官になりたくて。その……!!」
「それは後で話そうサ。」
「ゴホン!!続いては…!!」
「いい上司でしたね。これなら班行動も軽々できると思いますね。」
「私、あの人好きかもしれないわ。」
「そうなの、マグダレーナ。私はそんなにいい男とは思えない。」
「ふん、信用できん。」
班内の評価はばらけていた。ダグラスは興味を示せず、大総統の話を聞き続けていた。
#歌詞
結愛
401
シュメール
622