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ー独立戦争二時間前ー
スア「これから作戦内容についての詳細やもう一度概ねの話をする時間を取らせていただく。」
パーカー「まず、作戦の要の突撃隊。これは私の指揮の元動いてもらう。主な役目は前線突破、時折他部隊のアシストもこなす。」
兵士「パーカーがやるのか?臨時首都はどうする気だ?」
スア「それは任せろ。私が前線からの報告を随時確認する。敵部隊に何かあればここから伝令を飛ばす。簡単に言えばここで作戦指揮官を担うと言う事だ。」
兵士「スアか、それなら任せれるな。」
スア「そして東、大キリカル帝国方面については敵領土の三分の一程度まで進み迎撃に来た兵士を師団三つで包囲殲滅。そして撤退後、敵兵の奪還した隙を見計らいまた侵略。そして迎撃を…という繰り返しで敵兵を減らしてゆき増援を待て。」
兵士「三分の一程度というのはなぜだ?少なからず兵士はいるはずだろうに。俺達の損害の方がデカくなってしまうぞ。」
パーカー「その点は安心しろ。キリカルはまだ中心部分の発展でやっとの国。わざわざ端の田舎を防衛するための兵士を育てる暇は無い。そんな事をすれば周りの国と差が生まれてしまうからな。」
兵士「それもそうか…。」
スア「では北西、コイカ方面についてだ。ここは1万2000ほどの兵で一気に落としに行く。コイカはまだ国家としての基盤も完成し切っていない。軍も一万弱と聞く。指揮官には私の弟、ロミナ・ウーパーを置く。補佐としてクロ・ダアイ殿も向かわせる。それでは各部隊、配置につけ。我らの命を、名誉を賭けた戦いぞ!」
兵士「おぉ!!!」
ー独立戦争開始ー
スア「様子はどうだ?」
兵士「今現在主な戦線では大崩れは見られておらず突撃隊に関しても海岸沿いを堂々と進んでおります。」
スア「ふむ…。今の所相手の動きが活発では無いか。しかしコイカ方面はもう少し動きがあると思うていたのだが…。」
兵士「いえ、塹壕も無ければ兵士も居ない。無人の場所が広がっています。」
スア「…得意の地形でもあるのか?でなければその状態にはならぬはず。少なくとも私は絶対にしない。急いで迎撃体制を取る。どこまで誘き寄せるつもりだ?」
兵士「ここから更に内陸となると山辺りでの防衛ですかね?しかしそこも標高はそこまで無いはずですが…。」
スア「ひとまずここは罠に掛かってやるか…。幸い兵数の減りが無いなら8000は生きて戻れるはずだ。」
兵士「相手の出方を見る、と言う事ですか。」
スア「その戦線に友人が居るならすまない。独立の為にもここで倒れてもらう。でなければこちらの資源が不足し間違いなく負ける。パーカーは短期を望まなかったが資源不足という1番の課題がある以上それに乗ってもらうしか無い。」
兵士「長期の勝利は無いと…。」
スア「少なくとも弾丸が足りないな。いや、他にも問題は山積みだがな…。」
兵士「了解です。」
ーコイカ前線ー
兵士「ここまで行けばもう首都に入れるが防衛も拠点も無いとは…。」
兵士「元から俺達に降参する気だったのでは無いかw?」
兵士「ありえるなw」
兵士「所詮は我らの民族には劣る…奴…ら…」
(弾丸が目の前に落ちる)
兵士「は…?銃撃音…?」
兵士「山は越えたぞ!?何処だ!?」
ロミナ「…成程…してやられたか…。」
兵士「どう言う事ですか?!何を言っておられるのですか!」
ロミナ「私達をそこまで生きて返すつもりが無いのか…。あやつら…山の森林地帯でただ黙って攻撃の機会を…我らが山を越え退避がほぼ不可能になるこの距離になるまで待っていた…。」
兵士「な…あんな者共にそんな知将がいる訳が…!」
ロミナ「5000だ。」
兵士「…?」
ロミナ「5000の兵士を返す。山を越えて臨時首都まで5000の兵士をだ。」
兵士「不可能だと言ったはずでは…?」
ロミナ「不可能を可能にしなければ兄上に地獄で顔向けが出来ない。ここで兄上から託してもらった兵の半分程返せなければ指揮官としてそこまでだったとなってしまう。こうなるまでに気付くのが1番良いのだがな。侮ってしまっていた。」
兵士「私達も少し舐めていて気が緩んでいました。…ロミナさん、死ぬ覚悟は出来ましたよ。」
ロミナ「良し!皆聞け!ここからは私の隊とクロ・ダアイの隊で二手に分かれる!私の隊は死ぬ覚悟がある者のみ来い!クロの隊は絶対に生きて返せ!特にクロ!そいつだけは絶対だ!行くぞ!」
兵士「おぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
次回:前線大荒れ