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『四角関係なんて好きじゃない』〜この気持ちに嘘はつけない〜
『屋上で甘い告白』
〜黒と白の気持ちを伝える〜
ガチャっ。
『花澄さん…。』
『ベリアン…。』
夕日が差しかかる屋上。
この場所はオレンジで包まれる。
『来てくれてありがとう。』
『こちらこそありがとうございます。
私を選んでくれて。』
『うん。私も最後まで悩んだけど…ベリアンがいいなって思ったの。』
『花澄さん…。』
『ベリアンといると落ち着くし、安心するんだ。それがこいだって気づくまで時間かかっちゃったけど。ベリアン。好きだよ。
私と付き合ってください。』
『もちろんです。私も愛してます。』
花澄さんの手をぎゅっと握る。
一方その頃――。
『ロノ、花澄さんは来たっすか?』
『いいえ…。』
『じゃあ、ご飯くんじゃなくて…ベリアンさんかキツネくんを…。』
『ロノ…。』
『残念でしたね…ロノ君。』
『ロノ君、元気出してね…?』
『っ…。』
『ロノさん…。』
と、その時だった。
ボスっ!
『いって!』
俺の頭にボールが飛んでくる。
『お前らしくないな。』
『ば、バスティン!?』
『それに、ハウレスさん達まで…』
『まさか、お前のところにも…』
『あぁ。花澄さんは来てない。』
『ベリアンさんを選んだのか…。』
『ロノ、お前らしくないぞ。いつもみたいに大きく構えてろ。』
『ハウレス…。』
『2人とも話聞いてあげるから。ほら。ね。』
『その前に……いてぇだろバスティン!』
『ふん、いつものお前なら避けられるのにお前が避けれないのが悪い。』
『なんだと!?』
『あーまた喧嘩しちゃったよ……。』
『ふふっ。でもいつものロノっすよ。』
『えぇ。バスティンさんもいつもの調子に戻ったようです。』
『花澄さん。私は来年の卒業してしまいます。そしたら……寮から出て、花澄さんをひとりぼっちに…。』
『……大丈夫だよ。例え離れてても、ベリアンへの気持ちは揺るがないから。』
『花澄さん……。』
『ベリアンも、でしょ?』
『!もちろんです。花澄さん。約束しましょう。』
『ん?』
『お互い離れ離れでも……。
お互いのことを好きでいることを。』
『もちろん。約束する。』
『辛い時も楽しい時も花澄さんのことを思い浮かべます。』
『ベリアン……ふふ、なんだかプロポーズみたいだね。』
『ふふっ。確かにそうですね。』
『ふふっ。』
お互い笑みを浮かべる。
『大好きだよ。ベリアン。』
『はい。私も大好きです――。』
夕日に包まれながらキスを交わした。
この時間は誰にも邪魔できない――。
HAPPY END
次回
『私の選択』
〜いつかきっと〜