_死神 side
本日は、一ヶ月に一回あるかないか位の頻度で行われる、各部隊会議の日。
あたしは第1部隊、超特攻隊の隊長やから勿論出なあかん。
ほんまだるいねんけど。
なんやねん各部隊会議て。
超特攻隊にそんなん要らんと思うねんけどあたし。
『誠に遺憾ですが、ただいまより各部隊会議を行います』
『あたしは今すぐにでもこのバカみたいな会議を終わらせたいので早く近況報告済ませて』
『まず零から』
2階の第1部隊相談室を利用しての会議。
人数分の椅子と楕円の机、本棚しか置かれていない質素な部屋。
一応紅茶やココアなど隊員に合わせて飲み物を置いているが、
あたしはいつも早く終わらせるため、殆ど意味を成していない。
今日は少し変えてお菓子を置いてみたが、誰も手を伸ばさない。
食えよ、お前ら。
隊長の粋な計らいやぞ。
零「はい」
「私は特に変わりなく、振られた任務を取っていました」
「気になるのは矢張り、成りすまし事件でしょうか」
「間接的ではあるものの、私も少し被害を受けました」
「根源をなるべく早く見つけ出して対処すべきだと思います」
『ん』
言っていることは正しいし、あたしもそれは気になってたから否定はしない。
誰も手を伸ばさないお菓子を一つ口に放り込む。
なんやろこれ、毒かな←
『次、双子』
『耳鳴りの件は報告受け取るから言わんでええよ』
宵「双子って…、」
「アンと姉様は一回だけ耳鳴りの件で死にかけたけどそれっきり」
「アンはそれより、ゾンビの方が気になるな」
「だって無限に湧き続けてるんでしょ?そっちの方を先に潰した方が良い」
天「アンリもゾンビの方が気になる」
それで双子の話は終わったらしい。
『はい、近況報告終わり。また報告しとくわ』
『んじゃ花いちもんめすんで』
花いちもんめとは、あたしたちの各部隊会議でしか行われない異例の行事。
新しい構成員たちや、他の部隊から引き抜くとしたら誰が良いか。
それを話し合う。
と言っても、いつもあたしの一方的な言葉の投げかけに過ぎないが。
『あたしはずっと言ってるけど、三世とネツネ』
零「私は特には」
宵「アンも姉様もない」
とアンが言うと、アンリも頷く。
け、おもんね。
『まぁでも引き抜けへんよな〜…、』
『あーせや、で、武器変えたいとかある?』
と聞くと、双子は首を横に振る。
まぁ武器変えたいとかあんまないよな〜。
零「私、銃を変えたくて」
銃か…、。
あたしの専門外。
『羅生に話付けとくから変えーや』
まぁそういう武器ってガタつきやすいよな。
すぐ脆くなって壊れる…。
俺も昔そうやったわ。
…、俺?
『あ”〜…、ちょっと誰かあたしの事ぶん殴ってくれへん?』
『殴らんくてもええわ、なんか正気に戻せそうな事してや』
『多分洗脳されかけてる』
そう言うと、零が立ち上がる。
此方に近付いてきたと思えば、俺の頬に平手打ちをする。
お、目ぇ覚めた。
『ありがと』
『…、で、他になんかある?』
零「ありません」
天「アンリもアンもない」
全員が否定したのを確認し、少し伸びをする。
『それじゃあ各部隊会議を終わります』
「「緊急、緊急、表7番、B級任務!!各部隊会議が終わった部隊から出動せよ」」
「「繰り返す、緊急、緊急、表7番、B級任務。各部隊会議が終わった部隊から出動せよ」」
『…行く?』
零「はい」
天「当たり前」
宵「準備は出来てる」
と言って各自武器を構えだす。
ほんまよぉ出来た隊員やで。
「「第1部隊、総員出動します」」
伸脚をし、体をほぐす。
非常階段の手すりを掴み、跳んで着地。
隊員も同じく着地したことを確認して指定された場所へ。
隊員からの指示、そして報告。
それらを受けて隊長は合わせて動く。
それが他の部隊での”普通”。
だが、ここは戦場を覆す第1部隊。
普通にやってりゃ脅威とはなり得ない。
零「私は後方支援に回ります」
宵「アンと姉様はいつも通り」
天「能力の暴発には気を付けていて」
『じゃああたしに全部合わせて』
『それが最短、せやろ?』
問うと、隊員たちは揃えて首を縦に振る。
よく出来た奴らだ。
『ほんならいっちょ、ぶっ壊すかァ…』
ゴキゴキと手を鳴らしながら大鎌を大きく振りかぶった。
コメント
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つきのさんいっぱいかっこいいね、、俺??!妙だな、、、、()