🗝「うわ〜くっさん強すぎん?」
ボタンを押す音がカチカチと鳴る。
🗝「わぁっ!また負けた。」
実況しているローレンが可愛くてクスクスと葛葉は笑ってしまう。
🗝「あっ!くっさん笑ったマ??
俺FPSの方が得意だから次あれしよ!」
笑ってないよ。と訂正する葛葉をローレンは連れていく。
🎲「まじでこれ系は上手いんだな……」
ローレンはドヤ顔を見せながらゾンビ達を蹴散らしていく。
🗝「あっ!くっさん!そいつは倒してよぉ」
ゲームオーバーになった瞬間ローレンは葛葉にもたれ掛かり、あーだこーだ言っている。
葛葉には自分の肩に全集中が注ぎ込まれローレンの話が頭に入ってこない。
ローレンに手を引っ張られるまま次のゲームを探す。
🎲「……これって、」
葛葉がクレーンゲームの前で立ち止まる。
🗝「なんか良いのあった?くっさん…」
🗝「ッッッてっっあーーー!!!」
🗝「俺が好きなアニメのグッズ?!!」
🎲「っえ?ローレンも好きなん?」
二人は顔を見合わせ「こいつ分かってる。」
と言わんばかりの視線を交わす。
🗝「よし!くっさんこれはやるしかないやつだよ!」
そう言い、ローレンは目を輝かせる。
結局その後グッズはストラップ1つしか取れなかった。
🎲「はい!ローレン」
葛葉はローレンにそのストラップを渡す。
🗝「くっさんが取ったんだから、くっさんが持ってて!」
そう言い、押しのける。
葛葉は少し考えた末、小さく頷いて二人はゲームセンターを後にする。
時間は19時を回っており、帰るにはちょうどいい時間帯だ。葛葉はローレンにベースを渡し、
またな。とポケットに手を突っ込みながらローレンを見送る。
🗝「ただいま」
シーンと、ローレンの声だけが響く。この時間帯はほぼ母がいないからだ。自分の部屋へ行き、ベースを置く。その時ベースケースにカチャッと見慣れない音が鳴った。
目を向けると 今日葛葉がクレーンゲームで取ったストラップがそこに着いていたのだ。
🗝「くっさんマジやってる。」
そう思いながらも、くっさんってこういうことする人なんだよな。と何故か腑に落ちた自分がいる。
そんな、今までの行動を含めてローレンは葛葉の人間性を理解していく。
🗝「俺以外にも、くっさんはあんな感じなのかな……」
ローレンは俯きながらそう呟く。
色々な意味を含ませた独り言だった。
コメント
2件
lrさん……その答えは、好きだ…🫶🏻︎早く付き合いやがれこのやろう。 kzhさんの優しさ見え見えで最高でした…😻
これは、もしや…??両片思いってやつですか!?🫣🫣