小さい頃からあまりにも大きすぎるほどの期待を背負った
勉強も運動も人望も
何でも最高を望まれた。
そのためのものは何でも手に入った
欲しいものは何でも手に入った
おもちゃも、食べ物も、本なども
何でも手に入った、
期待は苦しかった
苦しくて
つらくて
もう何も考えられなかった
友達は多かった
「小さい頃から沢山の人と仲良くしておきなさい」
と言われた。
大抵の人はニコニコしていればよってきて
友達になっていた。
本当の友達かは分からなかった
本が好きだった
ありすぎるほどの本をすべて読んだ
母が買ってきた本は
すべて勉強の本だった
本が嫌いになった
食べ物は美味しかった
最初は母が作ってくれた、
とても美味しかった。
ある日母は言った
「私が作るより栄養士に作ってもらった方がいい」
ご飯の味がわからなくなった
勉強は楽しかった
新しい知識を知るのは楽しかった
自分で調べてまとめるのが楽しかった
父が優しく教えてくれた、嬉しかった
でもある日突然父が家庭教師を雇った
僕は父に教えてもらいたかったのに
勉強が嫌いになった
好きなことがわからなくなった
嫌いなことがわからなくなった
「ものをもらえるのは愛」
「人を雇ってくれるのは愛」
僕がもらったのは愛らしい
「゛愛゛がよく分からなくなった」
コメント
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初コメ失礼します、ガッツリドストレートに重いわけではなく 段々と暗闇に沈む感じがして凄く読んでいて楽しいです