「ラグーザは、他のボードゲームを嗜んでたりしますか?」
「ゲームねぇ……んまぁ、してないことはないかな」
「チェスの他にもいくつかあるので、良ければやりませんか?」
「え〜、それはめんどい」
「じゃあチェスをもう一戦しましょう!みすみす勝ち逃げされるのは気に食わないので」
「お前さてはそれが狙いだったな?」
「さぁ、何のことか」
別に、他のゲームを提案したのも、一緒にやりたいからであって、嘘ではない。少しも謀ってないかと聞かれると、頷けはしないけど。
「どうです?今度は僕が先攻で、ラグーザが後攻。コレで勝てたら、ラグーザの方が強いってことです」
「そもそも勝ったの俺なんだけどぉ?」
「でも後攻でしたもん、僕。」
「いーや、お前が弱いからだね」
「ラグーザが後攻なら勝つ自信ありますよ。それとも、もしかして負けると思ってるんですか?」
「はあ?あぁ、負け犬の遠吠えってやつね?てか先攻だろうが後攻だろうが絶対勝つけどね」
軽い応報が続き、流れでやることに決定した。彼は挑発にのりやすいというかなんというか、チョロいなと思った。これもまた、口には絶対しないけど。
そのままだった盤面をリセットし、
また駒が動き始める。
その事に思わず、口角を上げてしまう。
今までどんな人と対戦しようと
負けなしだったゲーム。
圧勝したり、ハンデをつけたり、手を抜いたり。
でもそれももう終わりだ。
負けるか勝つか、勝敗は最後まで読めない。
不安定な現状に蓋をして、今はただ目の前の相手とのゲームを楽しんだ。
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【以下、作者コメント】
久しぶり(?)に大遅刻(2日遅れ)かましてしまいすみませんでした!!
遅れといてこのクオリティはないだろって感じですが生暖かい目でどうか……。修正加筆とかすると思いますが、多分それすら直ぐにはできないです。
少し……いや大分リアルが今忙しくなっておりまして、恐らく次のお話も遅れてしまうかな、といった感じです。面目ない……。
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