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体調不良 , 桃
桃 「 ん ~~ 、 何時 、 だ … ? 」
重い瞼を開けながら枕元にあるスマホを手に取り時間を確認する。
時刻は午前6時12分。いつもなら起きて色々と準備を始める時間だが、今日は瞼がまた閉じてしまった。
桃 「 す ~ 、 」
普段はこのようなことにはならない。そんなこと考える暇もなく彼は夢の中へ堕ちて行った。
桃 「 ん” 、 」
先程から2時間が経ち、午前8時頃。そろそろ起きなければ今日の撮影に間に合わない、と体を起こそうとする。
桃 「 い” ッ 、 」
今まで1、2回程しか経験したことのない頭の痛さが彼を襲った。
そのまま目眩も起きてしまい、気絶をするようにベッドに体を預けた。
discord
藐 「 揃ったか ? 」
discord内のメンバーに一声かける。
自身は集まる時間よりも少し前に入り、作業をしていたため、誰が来ていないかを把握していなかった。
赫 「 ん 、 桃が来てねぇ 」
赫からの返信に違和感を覚える。
何せ、桃が遅刻をすることは本当に有り得ないことだからだ。
藐 「 あの桃が ? ちょっと連絡してみるわ 。 」
桃へのチャットを送るため、マウスを動かす。
この間も他メンバーは楽しそうに雑談をしていた。
藐 「 おーい。撮影だぞ〜 」
彼に一言、上記の文章を送る。
昨夜に徹夜でもして寝落ちしてしまったのだろうか。彼も無理をしすぎないよう注意をしなければ、と考えながら彼からの返信を待つ。だが、
何分経ってもメッセージが返ってくることはなかった。
さすがに不信感を覚え、メンバーに一声かけてから通話を抜け、彼へ着信する。
藐 「 ったく 、 何してんだよ 。 」
俺だって徹夜してやってんのに。と苛立ちを覚えながら相手が出るのを待った。
……
桃 「 …… 」
藐 「 おーい 。 桃 。 撮影だぞ ? 」
桃 「 、 はぁ ッ 、 藐 …… ? 」
明らかに体調が悪そうな声が画面越しで聞こえてくる。
藐 「 おい 、 ! 大丈夫か 、 風邪 ? 」
彼への苛立ちが消え、心配する声でこう返した。
桃 「 う 、 ん …… 大丈夫 、 すぐ 、 行くから 。 ちょっと 、 待ってて …… 」
これだけ言うと、こちらの返信も聞かずに電話を切られてしまった。
さすがに不安になった藐は、通話に上がり、メンバーに事情を話して今日は一旦中止にしてもらった。
来れそうな人だけ桃の家へ行くことになったため、
藐、瑞、緑は桃の家へと向かった。
,
スマホの振動と、大音量のコールで目が覚める。
先程よりも激しい頭の痛みに涙が出てきた。
桃 「 …… 」
とりあえず電話に出る。誰から来たのかも分かっていない。
藐 「 おーい 。 桃 。 撮影だぞ ? 」
いつもより少し不機嫌そうな藐の声が聞こえた。
とりあえず何かを喋らなければ、そう思い下記を口に出した。
桃 「 、 はぁ ッ 、 藐 …… ? 」
明らかに体調不良な声で答える。
そういえば撮影だ、迷惑をかけてしまうな、という考えが頭をよぎって藐の言っている言葉が全く耳に入ってこず、最後の風邪という言葉だけ聞き取れたため、
桃 「 う 、 ん …… 大丈夫 、 すぐ 、 行くから 。 ちょっと 、 待ってて …… 」
無理すんなという返信が来るのは分かりきっていることなため、相手の返事も聞かずに一方的に話をして通話を切った。
通話を切った瞬間に、全てのエネルギーを使い切ったように眠ってしまった。
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