テラーノベル
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さのじんに巻き込まれる3人の話。
リクエストいただいたのでちまちま書いていました。
理想と違ったら申し訳ないです、、。
いわゆる、年下組の撮影の日。
楽屋には俺、柔太朗、舜太の3人だけ。
スタッフさんが席を外して数秒後、口を開いたのは舜太だった。
「この前仁ちゃんとお泊まりしてさ」
「え、舜太も?」
「も?柔ちゃんも?」
「うん。なんかよっしーから誘われて」
「俺も俺も!仁ちゃんから珍しいなーって思って」
そんな会話をスマホを見ながら聞いていた。
話を聞いてると、別に悩みがあるとかそんなんじゃないらしい。
舜太が誘われて、柔太朗が誘われて、もしかして
「じゃあ次は太ちゃんやな」
「え、まじ?」
「絶対誘われるから笑」
別に泊まり自体はそこまで嫌じゃない。
でも多分、いや絶対はやちゃんになんか言われる。
「あー、それはまぁ、うん。問い詰められたけど」
「え、どんな感じで?」
「見る?」
そう言って、少しスクロールした後トーク画面を見せてくれた。
ここからここまで、と見せられたそれは画面いっぱいにびっしりと埋まっていた。
『柔太朗今なにしてる?』
『仁人と一緒?』
『今日泊まるってほんと?』
『え、なんで?』
『急じゃない?』
『俺聞いてないんだけど』
『飲んだりしてる?』
『ちゃんと帰れる?』
『いや泊まるのか』
『なんで泊まるんだろ』
『いや別に柔太朗のこと信用してないとかじゃないんだけど』
『いやちょっとはしてないけど』
『ていうか仁人が問題』
『あいつ距離近いし』
『無意識だし』
『くっついてきたら剥がして』
『っていうかそもそも飲ませんなよ』
「で、俺が『飲まないしちょっとゲームするだけだから大丈夫だよ』って返したの。そしたら」
『なにが大丈夫?』
『なにを見て大丈夫って言ってる?』
『俺今かなり無理なんだけど』
『早く帰して』
『明日の朝ちゃんと返してね』
『ほんとに』
「って。ちょっと目離したらいっぱいメッセージきてる」
「俺もそんなんやったわ。柔ちゃん見せたっけ?」
「いや、俺もちょっとしか見てない」
舜太も同じようにトーク画面を見せる。
柔太朗のとは違い、返信をしていないので一方的に相手からのメッセージが並んでいる。
『もう寝た?』
『仁人寝た?』
『一緒に寝てんの?』
『流石に別か』
『でも仁人寄ってきそう』
ばたーこ
『まじでやめて』
『早く起こして』
『あ、でもちゃんと寝かせて』
「なんなんこの人」
だんだん自分の顔が引きつっていくのがわかる。
おねがいだから、連絡してこないでほしい。
「太ちゃん頑張ってな」
「うわもうほんまに、俺今日スマホ見んとこっかな」
「まぁまだ連絡来るって決まったわけじゃないし」
「いや来るやろ」
「来るか」
「もー、ほんまにどうしよう」
頭を抱え、その姿に笑われ、そうこうしているうちにスタッフさんが撮影開始を知らせに来た。
撮影の合間、スイッチをOFFにした瞬間吉田さんの姿が思い浮かぶ。
もし連絡が来たとして、どう断るか。
断る前提も失礼か。
でもあんま巻き込まんで欲しいしな。
撮影終わり。一応携帯を確認して、吉田さんからは何も連絡が来ていないことに安堵する。
その気持ちもつかの間。
ソファに座ってくつろいでいると、インターホンがなった。
全てを察する。
「…まじ?」
扉を開けるとそこには想像通りの人物がいて。
歓迎しきれず言葉は全てため息混じりになる。
「…何しに来たん」
「別になんにも」
「連絡くらいしてーや」
「太智ならいいかなって」
良くはないけどな。
でも、わざわざ来てくれて、ご飯まで買ってきてくれて、好物で。
帰ってなんて言える訳もなく、されるがまま他愛もない話をした。
流石、この人は心を掴むのが上手いと思う。
乗り気じゃなかったのにいつのまにか気分は上がって、時間は一瞬で過ぎていった。
会話が盛り上がっている最中、携帯から通知音がなって我に返る。
時計を見たとき、終電の時間が迫っていることに気づき寒気がした。
「吉田さん、帰らんくていいん?」
「んー」
「勇ちゃんにちゃんと言うた?」
「…さっき言った」
言ってないやろ。
いつどの瞬間に携帯見てたん。
「ほら、勇ちゃん心配するからはよ帰り」
「泊めてよ」
「むり」
「なんで」
「それ勇ちゃんに後で問い詰められるの俺なんやから」
そう零した瞬間、吉田さんが微かに笑った気がした。
「勇斗が?」
「そう。だからほんまにはよ帰って」
「ふーん」
軽く返事をすると、帰る支度を始めた。
意外だった。
どれだけ言ってもどうせ帰らないだろうと思ってたから、こんなにあっさり折れてしまうのは驚きだった。
吉田さんを見送ったあと、急いで携帯を確認する。
案の定、画面いっぱいに埋め尽くされたメッセージが来ていた。
『太智、今仁人と一緒?』
『柔太朗から聞いたけど』
『飯?家?』
『仁人なんか言ってた?』
『どこにいるかだけ教えて』
『太智だけ?他誰かいる?』
『もうこんな時間なんだけど』
『泊まるの?急に?』
『いや別にいいけどさ』
『絶対なんもすんなよ』
『そもそもなんで一緒にいんの』
『え、まじでなにしてんの』
ほんまに情緒やばいやん。
吉田さんのことになったら限界なりすぎやろ。
とにかくこれ以上メッセージを送らせないために急いで返信をする。
『家いたけど今帰らせたから安心して』
するとすぐに既読がつき、感謝の言葉が送られてきた。
これで安心して寝れると思ったが、あの時、吉田さんがちょっと笑ったのが引っかかる。
今日急にうちに来たのも、メンバーの家に泊まっていたのも不思議でならない。
喧嘩した訳でもないだろうし、少しでも一緒にいたいもんじゃないのか。
ふと思い出す。
今日の会話の中でポロッとこぼしていた言葉。
『勇斗は俺に甘いからなぁ』
『俺がなにしてても全然なんも言わないのよ』
それって寂しいんじゃないの。
とか思ったけど、これ以上2人に踏み込むのは良くない気がして辞めた。
吉田さんには、一刻も早くどれだけ愛されてるか自覚してもらうしかない。
コメント
2件

シリーズ続編ありがとうございます…!!! まさかの💙くん視点でとっっっても楽しく読ませていただきました!! サバサバしてて、だけど2人を気遣える優しい💙くんの心の声が聞こえてくるようでした。 あと🩷さんからのメッセの再現度(?)が本当に天才すぎて、きっと何回も読み返してしまうと思います😂 いつもありがとうございます。次回の更新も楽しみにしています!!